給水装置工事主任技術者試験に必要な実務経験は? 書き方や注意点をチェック!

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給水装置工事主任技術者は、給水工事を一生の仕事とするならば、ぜひ取得しておきたい資格です。資格取得を目指している人も多いことでしょう。その中には、「今は実務経験なしだけれど、頑張ってまずは経験を積みたい」という人もいると思います。

今回は、給水装置工事主任技術者の受験資格である実務経験について解説しましょう。

  1. 給水装置工事主任技術者の受験資格について
  2. 給水装置工事主任技術者試験の申し込みと実務従事証明書
  3. 給水装置工事主任技術者の資格取得方法
  4. 給水装置工事主任技術者の実務経験に関するよくある質問

この記事を読めば、給水工事にかかわる仕事をしていながら、「実務経験なし」と判断されてしまう事例なども分かります。給水装置工事主任技術者の資格取得を目指す人は、ぜひ読んでみてくださいね。


1.給水装置工事主任技術者の受験資格について

はじめに、給水装置工事主任技術者試験の受験資格である実務経験の内容や、実務経験なしとなってしまう仕事について解説します。

1-1.給水装置工事主任技術者試験を受けるには3年間の実務経験が必要

給水装置工事主任技術者の資格を取得するには、給水工事技術振興財団が主催する試験を受け、合格する必要があります。講習会や認定で資格を取得することはできません。また、受験資格として3年間の実務経験が必要です。学歴・職歴・年齢・国籍などは問われません。

1-2.実務経験は給水工事に限る

給水装置工事主任技術者試験の受験資格となる実務経験は、給水装置工事だけです。給水装置工事は、主任技術者の監督下であれば無資格者でも行えます。雇用形態は問われません。アルバイトや契約社員でも給水装置工事を行っていれば、実務経験となります。また、複数の会社で実務経験を積み、その合計が3年でも大丈夫です。

1-3.資材運搬や事務仕事は実務経験にならない

以下のような仕事は、いくら行っても「実務経験なし」と判断されるので気をつけましょう。

  • 工事現場まで資材を運搬したり車両を運転したりしたが、工事にはかかわっていない
  • 給水装置を行う会社で行った事務仕事全般
  • メーターの検針業務
  • 水道施設の建設工事(浄水場などを建設する)

つまり、給水装置工事を請け負う会社に勤めていても、給水装置工事を行っていなければ受験資格は得られません。

2.給水装置工事主任技術者試験の申し込みと実務従事証明書

この項では、試験の申し込み方法や実務経験を証明する方法を紹介します。

2-1.実務経験は「実務従事証明書」を作成して証明する

給水装置工事主任技術者の資格試験を受験したい場合、実務従事証明書を作成する必要があります。給水工事技術振興財団のサイトにPDFがあるので、ダウンロードして使ってください。注意事項も記載されているので、まずは確認してから書き始めましょう。
実務経験証明書は1つの会社につき1枚必要です。複数の会社での実務経験を合わせたら3年になる場合、会社の数だけ証明書が必要になります。一方、複数の会社に勤めた経験があるものの、1つの会社での実務経験が3年を超える場合は1社だけで十分です。

2-2.印鑑は職印を用い、虚偽の報告はしない

実務従事証明書に用いる印鑑は、代表者の職印が基本です。職印がない場合は、実印を用いてもらってください。ただし、印鑑登録証明書の添付は不要です。訂正印も職印を用いるため、間違いがないかよく確認し、最後に職印をついてもらいましょう。

なお、財団が実務経験に関して質問がある場合、会社や職印を押した責任者に事実確認を行います。本人ではありませんから、実務経験は正直に記載してください。

2-3.虚偽の証明書を提出した場合、資格取り消しもありうる

会社ぐるみで実務経験を偽造するなど、虚偽の証明書を提出した場合、試験に合格しても資格取り消しになる可能性があります。時間がたってから虚偽が明らかになっても同様です。実務従事証明書は正確に事実だけを記載してください。

3.給水装置工事主任技術者の資格取得方法

この項では、給水装置工事主任技術者試験の概要や申し込み方法、勉強のコツなどを紹介します。

3-1.試験は年に1度だけ行われる

給水装置工事主任技術者の試験は、毎年10月に全国の主要都市で行われます。年に1度しか行われないので、希望者は必ず日程を調整しておきましょう。詳しい日程は給水工事技術振興財団のサイトで5月くらいに発表されるので、こまめにチェックしてください。願書の締め切りなども忘れずに記録しておきましょう。

3-2.申し込みは電子申請と願書送付の両方が必要

給水装置工事主任技術者の試験申し込みは、まず、給水工事技術振興財団のサイトの該当ページで必要事項を記入します。その後、申請書類と実務従事証明書のPDFを印刷して作成し、財団宛てに送付しましょう。電子申請だけでも、願書送付だけでも申し込みはできません。必ず両方行ってください。なお、申し込みシステム稼働時期は申請開始日から約1か月です。それ以降、ページは削除されてしまうので気をつけましょう。書類の提出期限も同様に約1か月です。遅れた場合はいかなる理由があっても受験はできません。受験の費用は16,800円(非課税)で、郵便振替で払い込み可能です。カード払いなどは利用できません。

3-3.試験範囲は広め

給水装置工事主任技術者の試験は8科目で概要は以下のとおりです。

  • 公衆衛生概論
  • 水道行政
  • 給水装置工事法
  • 給水装置の構造及び性能
  • 給水装置計画論
  • 給水装置工事事務論
  • 給水装置の概要
  • ​給水装置施工管理法

なお、管工事施工管理技士の1級・2級に合格している人は、試験の一部が免除になるのでより合格しやすいでしょう。合格の条件は、全科目の総合得点が40点以上、もしくは「給水装置の概要」と「給水装置施工管理法」を除く6科目の合計点が27点以上です。平成29年度の合格率は47%とやや高めになっていますが、決して易しい試験ではありません。範囲が広いので効率よく勉強していかないと試験日までに試験範囲の勉強が終わらないこともあるでしょう。

4.給水装置工事主任技術者の実務経験に関するよくある質問

この項では、給水装置工事主任技術者の実務経験に関する質問について紹介します。

Q.下水道の工事は実務経験に含まれませんか?
A.はい。給水装置工事だけです。

Q.実務経験を積んだ会社がすでにない場合はどうしたらいいでしょうか?
A.経営者や直属の上司など責任者を探し、実印を押してもらってください。会社が解散や倒産して離職する場合、あらかじめ実務従事証明書を作成しておく方法もおすすめです。

Q.浄化槽の掃除など、給水装置の管理は実務経験に含まれますか?
A.いいえ。含まれません。

Q.学歴などで実務経験期間が短くなることはありますか?
A.いいえ。ありません。

Q.試験申込時は実務経験が3年未満で、試験を受ける時期に3年を超えるのですが、受験可能ですか?
A.いいえ。試験申込時に実務経験が3年以上あることが条件です。

まとめ

今回は、給水装置工事主任技術者試験を受けるのに必要な実務経験について解説しました。給水装置工事主任技術者試験の実務経験は給水装置工事に限られているので、気をつけましょう。事務仕事や資材運搬は含まれません。

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