建築施工管理技士を目指す方必見!難易度や過去問の活用法を徹底解説

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建築施工管理技士とは、国家資格である施工管理技士の一種です。鉄筋工事・大工工事・内装仕上げ工事などの建築工事の施工管理・安全管理などを行えます。1級と2級があり、1級は大規模な工事を扱える資格です。2級は小規模な工事を扱います。建築業界で働き続けるためには、ぜひとも取得しておきたい資格の一つです。

そこで、今回は建築施工管理技士の取得方法や難易度・過去問を勉強する重要性などをご紹介しましょう。

  1. 建築施工管理技士の基礎知識
  2. 建築施工管理技士の受験資格・試験内容などについて
  3. 試験対策と過去問の重要性
  4. 建築施工管理技士に関するよくある質問

この記事を読めば、建設施工管理技士の資格を取得するメリットや勉強方法などがよく分かります。建設施工管理技士を目指している方は、ぜひ小読んでみてくださいね。


1.建築施工管理技士の基礎知識

はじめに、建築施工管理技士とはどのような資格かということや、資格を取得することのメリットなどをご紹介します。どのような職種の方におすすめの資格なのでしょうか?

1-1.建築施工管理技士とは?

建築施工管理技士とは、前述したように国家資格である施工管理技士の一つです。鉄筋工事や大工工事など建物そのものを造り上げる工事から、内装工事まで建築に関わる工事全般の施工管理や技術者の監督などを行えます。大工工事や鉄筋工事・内装工事そのものは資格がなくても行うことが可能です。しかし、技術者を監督し施工管理を行うためには、この資格が必要になります。責任ある立場に立つためには必須の資格といえるでしょう。

1-2.建築施工管理技士の種類

建築施工管理技士には、1級と2級があります。1級を取得すると高層ビルや大規模商業施設など大規模な工事の施工管理が行えるほか、一般建設業と特定建設業の新しい営業所を開設する際に専任が必要な技術者や、工事現場における専任技術者や主任技術者になることが可能です。
2級は、建築・躯体・仕上げの3種類に分かれており、資格を取得すればその分野における工事現場の主任技術者や監理技術者(資格取得後、要研修)になることができます。2級建築施工管理技士は主に小規模工事を扱っていますが、1級と同じくらい重宝される資格です。

1-3.資格を取得するメリット

建築施工管理技士は、建築士と共に建築物を建てる際にはなくてはならない資格です。一級建築士が設計分野を担当し、建築施工管理技士が施工管理を行うことで、建物が完成します。建築施工管理技士の持っている技術力で、建築物が施工日程通りに安全にできあがるかどうかが決まってくるでしょう。建築のスペシャリストとして、どこの建築会社からも需要が高い資格です。転職に有利になることはもちろんのこと、出世にも影響してきます。

2.建築施工管理技士の受験資格・試験内容などについて

この項では、建築施工管理技士の受験資格や試験内容・難易度などについてご紹介します。どのような試験なのでしょうか?

2-1.建築施工管理技士の受験資格

建築施工管理技士の資格を取得するには、試験を受けて合格する必要があります。そのための受験資格を得るには、一定の実務経験が必要です。2級建築施工管理技士でも、最短で大学を卒業して1年以上の実務経験が必要になります。詳しくは建築業振興基金のホームページをご覧ください。かなり細かく条件によって分かれているので、分からない場合は基金に電話をして尋ねてみるのもよいでしょう。
なお、大学の指定学科を卒業しても試験が一部免除になるようなことはありません。

2-2.建築施工管理技士の試験内容

建築施工管理技士の試験は、学科試験と実地試験があります。学科試験は

  • 建築学等
  • 施工管理法
  • 法規

の3科目があり、マークシート方式による試験です。学科試験に合格すると、実地試験として記述式の施工管理法を受験することができます。一級建築士の資格を持っている方と、前年度学科試験に合格して実地試験に不合格だった方は、学科試験が免除になるのです。ただし、前年度学科試験に合格した方の免除は翌年だけですので、注意しましょう。

2級建築施工管理技士も試験内容は同じです。ただし、2級は建築・躯体・仕上げの3種類に分かれていますので、試験範囲がそれだけ狭くなります。学科試験合格者だけが実地試験を受けることができるなど、後の条件は同じです。

2-3.試験の難易度や合格率について

国家試験を紹介するサイトなどでは、建築施工管理技士の試験難易度は「普通」と紹介されています。これは、予備校に通って特別な受験テクニックなどを身につけなくても合格できるという意味です。決して試験内容が簡単という意味ではありません。
合格率は、1級の学科試験が38%前後・実地試験が40%前後であり、総合的な合格率は15%前後です。2級の学科試験の合格率は50%前後、実地試験の合格率は39%前後で、総合的な合格率は20%前後になります。合格率を見れば、一筋縄ではいかない試験であることが分かるでしょう。
なお、学科試験が1級は60問中36問以上の正解率、2級は40問中24問以上の正解率で合格になります。実地試験は、1級・2級とも60%以上の正解で合格です。

2-4.申し込み方法など

建築施工管理技士の試験は、建築業振興基金が主催しています。1級は毎年6月に学科試験が行われ、10月に実地試験が行われるのです。2級の試験は学科が10月であり、実地試験は翌年の2月になります。願書は郵送や基金の窓口・インターネット申し込みなどで購入が可能です。実地試験だけを受験する方はインターネットから申し込みができますが、学科試験から申し込む方は願書を基金へ郵送したり直接提出したりして申し込みをしてください。インターネットによる願書提出は受け付けていません。
受験料は1級が学科・実地各9,400円であり、2級は学科だけですと4,700円です。実地と学科を合わせた受験料は9,400円になります。

3.試験対策と過去問の重要性

この項では、建築施工管理技士の試験対策と過去問の重要性をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

3-1.建築施工管理技士試験の勉強方法

建築施工管理技士試験の勉強法には、独学・予備校に通う・通信教材を利用する、という3つの方法があります。独学は、自分で参考書を購入して勉強することです。実務経験者ばかりが受ける試験なので、参考書を読んでも全く分からないということはないでしょう。受験生の集まりのようなサイトもあるので、利用してみるのも一つの方法です。自分のペースで勉強できる反面、疑問点や不明な箇所があっても人に聞きにくいというデメリットもあります。

予備校は、講師が講義を行ってくれる上に参考書や過去問題集も一括でそろうのがメリットです。独学よりも講義を聞く方が理解もしやすいでしょう。質問も容易です。ただし、社会人の場合は予備校への通学と仕事の両立が難しいというデメリットがあります。予備校では直前講習も行われていますので、独学で勉強し続けて最後の仕上げとして予備校に通うのもよいでしょう。

通信教材を利用すれば、予備校と同じように過去問題集と参考書が一括でそろいます。今はDVDを利用した講義形式の参考書もありますので、家に居ながら予備校の講義を聞いているような感覚で勉強をすることもできるでしょう。過去問題を参考にした模擬試験を郵送すれば、添削してもらえます。また、メールで質問もできますので、予備校に通うことのできない地域の方にもおすすめです。

3-2.過去問の重要性

建築施工管理技士の試験は範囲が広く、難易度も年々高まっています。細部に突っ込んだ問題が出ることも多いのも特徴です。その一方で、過去問とよく似た問題が出されることも多く、過去5年ほどの過去問題を解いていれば問題の傾向はつかめるでしょう。ですから、過去問をくり返し解くことも大切です。どのような勉強方法を選択する場合でも、必ず過去問題集は購入し、くり返し解きましょう。昨年度の問題も、試験終了後半年もすれば建築業振興基金のホームページ上で公開されます。また、予備校が独自に問題解説を行っており、それをホームページ上で公開していますので参考にしてもよいでしょう。

3-3.実地試験対策

実地試験は記述式で、自分が経験した工事体験と絡めて答えを述べる経験記述と工事方法や法規・施工管理法などを問われる穴埋め問題や記述式問題が出されます。問題は6問出されるので、中々ボリュームのある試験です。
中でも経験記述は半ば論文のような試験になるため、あらかじめ草案を練っておきましょう。ここでも過去問題が役に立ちます。実地試験でも過去に同じ問題が出されていることが多く、テーマがローテーションを組んでいるともいわれているのです。そのため、学科試験と同じように実地試験も過去問題を5年分ほど解いておきましょう。そうすれば、傾向がつかめます。経験記述は模範解答がありますので、それに近い記述ができるように練習をしてください。通信教材では集中的に対策を立ててくれることもありますし、予備校では実地試験専門の講座があります。
独学で勉強が難しいと思ったら、実地試験だけでも通信教材や予備校の講座を利用して勉強しましょう。

3-4.おすすめの問題集など

大型書店やAmazon・楽天などの大手通販サイトでは、過去問題集を販売しています。できれば自分で中身をチェックして解説が充実しているものを選びましょう。口コミ評価なども参考になります。

4.建築施工管理技士に関するよくある質問

Q.いきなり1級にチャレンジするのは難しいものでしょうか?
A.そんなことはありません。十分に実力がある方や実務経験を積んでいる方ならば1級からチャレンジしてもよいでしょう。

Q.独学ではやはり合格は難しいですか?
A.不可能ではありませんが、初めてチャレンジする方は勉強のペースなどがうまくつかめないこともあるでしょう。また、モチベーションが続きにくいこともあります。自分で勉強するのが苦手な方は通信教材を利用し、提出期限などを設けた方がモチベーションが持続しやすいでしょう。

Q.今は建築の仕事はしていませんが、試験を受けることはできますか?
A.実務経験を積んでおり、受験資格があるならば大丈夫です。

Q.2級を3科目取得すれば、1級と同じでしょうか?
A.2級を3科目取得しても、1級と同じにはなりません。1級しか許されていない専任技術者になることはできないので、1級を取得しましょう。

Q.受験に年齢制限はありますか?
A.ありません。40代以降でも受験者がたくさんいます。

おわりに

今回は建築施工管理技士の試験内容や対策方法・過去問題の重要性についてご紹介しました。限られた方しか受験が不可能な試験ですので、施工管理技士の知名度は国家試験の中では低い方です。しかし、取得すれば監理技術者になることができるので、建築業界で一生働くつもりでしたら、ぜひ取得しておきましょう。2級を取得してから改めて実務経験を積めば、短期間で1級の受験資格を得ることもできます。また、一級建築士よりも試験の難易度が低く、就ける職務は多いのです。もちろん、両方取得すればさらにできることが増えるでしょう。受験資格を持っている方は、1度の失敗であきらめず何度でも挑戦してみてください。その価値がある試験です。

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