給水装置工事主任技術者の過去問題をチェック! 資格取得のコツは?

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「給水装置工事主任技術者」は、給水装置工事をする上で必要となる資格です。この資格を取得すれば、給水装置に関する技術上の管理や、給水装置工事に従事する者の技術上の指導監督などを務めることができます。しかし、資格取得のためには、「公益財団法人 給水工事技術振興財団」が主催している国家試験に合格しなければなりません。

本記事では、確実に合格をねらうためにも、給水装置工事主任技術者の過去問題や試験内容・勉強法など押さえておきたいポイントについて解説します。

  1. 給水装置工事主任技術者の基礎知識
  2. 給水装置工事主任技術者の試験内容は?
  3. 給水装置工事主任技術者の過去問題をチェック!
  4. 給水装置工事主任技術者の勉強法は?
  5. 給水装置工事主任技術者に関してよくある質問

この記事を読むことで、給水装置工事主任技術者の過去問題の傾向を知り、試験対策ができます。資格取得を考えている方はぜひチェックしてください。


1.給水装置工事主任技術者の基礎知識

まずは、給水装置工事主任技術者の基礎知識をチェックしておきましょう。

1-1.給水装置工事主任技術者とは?

給水装置工事主任技術者とは、水道事業者から指定給水装置工事事業者に指定されるために必要な国家資格です。給水装置工事自体は、主任技術者の監督下限定で無資格者でも行うことができます。けれども、工事前の事前調査の調整や完成した工事を水道事業者が検査をする場合の立ち会いなどは、給水装置工事主任技術者でなければ行えません。そのため、給水装置設置工事を行う事業所には、必ず有資格者が必要となります。

1-2.主な業務内容は?

給水装置工事主任技術者の主な業務内容は以下のとおりです。

  • 給水装置工事に関する技術上の管理
  • 給水装置工事に従事する者の技術上の指導監督
  • 給水装置工事に係る給水装置の構造および材質が水道法第16条の規定に基づく政令で定める基準に適合していることの確認
  • そのほか、厚生労働省令で定める職務(水道法第25条の4の3項)
  • 水道事業者との給水装置工事に関する連絡調整を担うこともある

1-3.人気度、試験の難易度は?

給水装置工事主任技術者は、指定給水装置工事事業者の認定を受けるために必要な資格です。そのため、給水装置工事業者の多くが有資格者を必要としています。主に、水道事業者・水道工事会社・工事管理会社・建設会社・ビル管理会社と多くの企業が活躍の場を用意しているのです。資格を取得し良い条件の職場で働くことができれば、安定した生活を送れるでしょう。よって、給水装置工事主任技術者の資格は人気が出てきています。
また、気になる試験の難易度は、国家資格の基準でいうと「やや難しい」レベルです。平成28年度における試験では、合格率が約34%でした。しかし、きちんと勉強計画を立てて毎日積み重ねていけば取得できるレベルなので勉強の仕方で合否が左右されるでしょう。

1-4.資格取得のメリット

最も大きいメリットは、給水装置を扱う企業にとって必要不可欠な存在になれることです。前述したとおり、給水装置工事には必要な資格なので、重宝されることになるでしょう。また、給水装置に関する仕事の幅が広がり、実績を積むほど収入アップが期待できます。もちろん、転職・再就職にも有利です。

2.給水装置工事主任技術者の試験内容は?

では、給水装置工事主任技術者の試験はどのような内容なのでしょうか。ここでは、試験前にチェックしておきない内容をまとめて解説します。

2-1.受験資格

給水装置工事主任技術者の試験は、「給水装置工事に関して3年以上の技術上の実務の経験を有する者」という受験資格が定められています。この条件をクリアした人でなければ受験できません。ちなみに、実務経験に該当する経験には、以下のようなケースがあります。

  • 給水装置の設置または変更の工事に係る技術上の実務
  • 給水装置工事に関する技術を取得するためにした見習い
  • そのほか給水設置工事現場における技術的経験など

2-2.試験内容

給水装置工事主任技術者の試験は筆記試験のみとなっています。試験科目は以下のとおりです。

  • 公衆衛生概論
  • 水道行政
  • 給水装置の概要
  • 給水装置の構造および性能
  • 給水装置工事法
  • 給水装置施工管理法
  • 給水装置計画論
  • 給水装置工事事務論

以上のとおり、全部で8科目あります。試験は1日だけなので、これらの科目を計画的に勉強していかなければなりません。

2-3.試験概要

試験日・場所、申し込み方法、受験料について説明します。

2-3-1.試験日・場所

給水装置工事主任技術者試験は、「公益財団法人 給水工事技術振興財団」の主催で実施されています。毎年1回、10月下旬に行われており、試験の受付期間は5月下旬~7月上旬ごろまでです。試験場所は、北海道・東北・関東・中部・関西・中国四国・九州・沖縄の各主要都市で行われます。詳細は、毎年4月下旬ごろに財団ホームページに掲載されるので要チェックです。

2-3-2.申し込み方法、受験料

まずは、給水工事技術振興財団ホームページ内のインターネット申込書作成システムに従って情報を入力し、申請書類を印刷します。申請書類に必要事項を記入した後、受験手数料を指定口座へ振り込んでください。受験料は、16,800円(非課税)となります。そして、提出書類をそろえ簡易書留にて郵送すれば完了です。インターネットによる受付は行っていないので注意してください。

3.給水装置工事主任技術者の過去問題をチェック!

給水装置工事主任技術者の試験をパスするためには、過去問題が大切なポイントとなります。確実に合格するためにも、過去問題の活用法を押さえておきましょう。

3-1.過去問題の重要性、活用法は?

給水装置工事主任技術者の試験は、実は、過去問題から類似問題が出題されることもあります。とにかく範囲が広いため、すべてを徹底的に理解するには時間と労力がかかるでしょう。そのため、ある程度、それぞれの科目の基礎知識を身につけてから過去問題に取りかかってください。参考書を読んで基礎知識を理解する→過去問題を解く→再び参考書に目を通すというやり方をくり返していけば、問題が理解できるだけでなく、自分の苦手科目も把握できるでしょう。過去問題を上手に活用して、自分の得意&苦手科目をチェックしましょう。

3-2.過去問題が見られるサイトは?

給水工事技術振興財団のホームページでは、平成25年度~平成28年度までの試験内容と回答を掲載しています。無料ダウンロードが可能なので、ぜひチェックしてください。

3-3.過去問題とあわせて解説をチェックしよう!

「解けない問題」をそのままにしていてはいけません。解けない問題や間違った問題を理解するまで勉強することが試験対策につながります。参考書には、例題とあわせて「解説」が記載されているので、必ずチェックしてください。なぜこの答えになったのか、自分で理解しようとする姿勢が大切です。参考書を選ぶ際は、自分にとって理解できる解説かどうか確認すると良いでしょう。

4.給水装置工事主任技術者の勉強法は?

給水装置工事主任技術者の試験は範囲が広いため、計画的な勉強が大切です。いくつか勉強法をピックアップした上で、おすすめの方法を紹介します。

4-1.勉強のポイント

毎日地道に勉強を続けることが、合格への近道です。試験科目が多く範囲が広いからこそ、30分~1時間でも良いので勉強を続けてください。ただ、毎日疲れて帰ってきた後に勉強をするのは、なかなか大変です。そんなときは、「すき間時間」を活用しましょう。たとえば、通勤時間・休憩時間など、ちょっとした時間に参考書を開きます。たった数分でも毎日続けることで、頭の中にインプットできるでしょう。そして、基礎知識を理解したら過去問題に挑戦してください。

4-2.注意点

「一夜漬けでも何とかなる」「試験の1週間前から勉強を始めればいい」など、勉強計画を立てずに試験に挑むと失敗するので注意してください。前述したとおり、給水装置工事主任技術者の試験範囲は広いので余裕を持った勉強スケジュールが必要です。特に、仕事をしている方は、毎日の勉強時間に限りがあるでしょう。1日どのくらい勉強に充てられるのか把握した上で、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。

5.給水装置工事主任技術者に関してよくある質問

給水装置工事主任技術者に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

Q.給水装置とは?
A.排水管の分岐点から蛇口までの排水管と、蛇口などの給水用具をまとめて「給水装置」といいます。私たちがごく当たり前に水を使用しているのは、給水装置がきちんと機能しているからです。給水装置工事主任技術者は、公共用水を企業や家庭に引き込み、適切な状態で管理・維持するためにも大切な職務を担うことになります。

Q.給水装置工事主任技術者の平均年収、手当ては?
A.給水装置工事主任技術者の平均年収は、約300万~500万円といわれています。ただし、有名企業に就職したり実務経験が長かったりすると、年収600万円以上になることもあるようです。また、有資格者は手当てとして毎月数千円程度が給料に加算されます。在籍中に資格取得した場合は、資格取得祝いとして数万円が支給される企業もあるので、給与アップも資格取得のメリットといえるでしょう。

Q.どのくらい勉強すれば合格範囲内になるのか?
A.人によってさまざまですが、資格取得のサイトなどによると、合格した人の平均勉強時間は約600時間だと分かりました。1日2時間勉強したとして約1年の勉強時間が必要となる計算です。仕事をしながらの1日2時間はとても大変なので、1年以上の勉強計画を立てたほうが良いでしょう。

Q.試験の合格基準、注意点は?
A.給水装置工事主任技術者の合格基準は、以下の3つの条件を満たさなければなりません。

  • 必須6科目(公衆衛生概論・水道行政・給水装置工事法・給水装置の構造および性能・給水装置計画論・給水装置工事事務論)の合計が26点以上
  • 全8科目の総得点が38点以上
  • それぞれの科目で最低得点を満たしていること(公衆衛生概論1点、水道行政・給水装置計画論・給水装置工事事務論2点、そのほかは4点)

また、給水装置工事主任技術者の試験は、すべてマークシート方式による回答です。正しい答えが分かっているのにマークの場所を間違えると誤答になるので注意してください。

Q.独学はやめたほうが良いのか?
A.きちんと計画スケジュールを立てることができ、計画どおりに自分をコントロールできれば独学でも問題ありません。けれども、分からない問題があると自分で解決せざるを得なくなるため、困難な場合があります。独学よりも通信講座などを利用したほうが、効率的に勉強できるでしょう。

Q.スクール通学のメリット・デメリットが知りたい
スクール通学は決められた時間に授業を行います。担当先生からの分かりやすい説明で学びやすいというメリットはありますが、残業などで遅くなったときは授業が受けられません。また、スクール通学の費用は高めなので、受けられない授業が増えると無駄になってしまいます。忙しい方は通信講座のほうが効率的に勉強できるでしょう。

まとめ

給水装置工事主任技術者は、給水装置工事を行う企業・事業場には必要不可欠な存在です。資格を取得すれば、さまざまな現場で働くことができ仕事範囲も広がります。転職・就職に有利な状況になるだけでなく、給与面におけるメリットも期待できるでしょう。そんな資格を確実に取得するためには、過去の問題集押さえることが大切です。過去問題から類似問題が出題されることもあるため、基礎知識を理解してから何度もトライしてみましょう。そして、自分の得意科目と苦手科目を理解し、勉強計画に役立ててください。

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