ボイラー技士の求人傾向は? 資格取得方法や勉強のコツも解説!

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ボイラー技士は、ボイラーの取り扱いや保守点検・管理を行う国家資格です。特級・1級・2級など資格の種類によって、扱える範囲が異なります。ボイラーは空調設備など私たちの生活にとっては必要不可欠なものなので、ボイラー技士の求人は安定していると言えるでしょう。

本記事では、ボイラー技士の求人傾向について詳しく解説します。

  1. ボイラー技士の仕事内容
  2. ボイラー技士の求人、就職傾向は?
  3. ボイラー技士の資格取得方法は?
  4. ボイラー技士に関してよくある質問

この記事を読むことで、ボイラー技士の資格を取得する方法も分かります。取得を目指している方は、ぜひチェックしてください。


1.ボイラー技士の仕事内容

ボイラー技士の仕事は、基本的にボイラーを正常に稼働させ、建物内の空気や温水を調節・管理することです。特級・1級・2級・ボイラー取扱技能講習修了者の階級に分けて、仕事内容の違いを具体的にチェックしていきましょう。

1-1.すべてのボイラーの取扱作業主任者になれる「特級」

ボイラー技士の資格種類において、最も上位資格と言われている特級は、すべてのボイラーを取り扱うことができる資格です。取り扱えるボイラーの種類に限度がないため、幅広い職場で活躍できる資格と言えるでしょう。基本的な仕事内容に代わりはありませんが、ほかの種類と大きく異なるのが「ボイラーの取扱作業主任者に選任されること」です。取扱作業主任者は、一定以上の規模のボイラーを設置している施設において選任が義務づけられています。その場の責任者として働くことができるため、仕事の幅が広がるのはもちろん、幅広い求人から好きな職場を選ぶことができるでしょう。

1-2.伝熱面積が500㎡未満のボイラーが扱える「1級」

特級に続いて上位資格となる1級は、伝熱面積の合計が500㎡未満(貫流ボイラーのみの場合は500㎡以上も含む)のボイラーを扱うことができる資格です。取り扱えるボイラーは2級よりも幅広いのですが、特級のように取扱作業責任者にはなれません。空調・温水ボイラーの操作や点検業務が主な仕事内容となります。中規模ボイラーの取り扱いに適しているため、工事・事務所・病院などから求人があるでしょう。

1-3.伝熱面積が25㎡未満のボイラーが扱える「2級」

ボイラー技士の中で、最も下の階級が2級です。伝熱面積が25㎡未満のボイラーの取り扱いや点検ができますが、扱えるボイラーが限られているので職場も狭まります。対象となるのは、ボイラーを使用した給湯機器や冷暖房機器などになるでしょう。いずれは上位資格の取得を目指しつつ、初心者が最初に取得しやすい資格種類とも言えます。

1-4.ボイラー取扱技能講習修了者

ボイラー技士のほかにも、ボイラー取扱技能講習修了者という種類がありますが、これはボイラー技士資格ではありません。1級や2級で扱えるボイラーの取り扱いはできませんが、小規模ボイラーの取り扱いは可能です。扱えるボイラーの種類がかなり限られているため、就職や転職ではあまり期待しないほうがいいでしょう。

2.ボイラー技士の求人、就職傾向は?

では、ボイラー技士の求人、就職傾向はどのようになっているのでしょうか。

2-1.ビル管理会社・建設会社など活躍の場は幅広い

ボイラーは空調や温水の調節に必要不可欠なものなので、ボイラー技士の求人は安定しています。仕事がなくなったり、就職先がなかったりすることはないため、安心して資格取得に励むことができるでしょう。また、ボイラー技士が活躍できる場は非常に幅広いのも特徴です。以下に、主な活躍の場をピックアップしてみました。

  • ビル管理会社:オフィスビルや商業施設などの管理を行う。ボイラー技士に対するニーズが非常に高い
  • 建設会社:建設時にボイラーを設置する際、ボイラー技士に立ち会ってもらうことが多い
  • ホテル:地下などに設置されている大型ボイラールームの管理を行う
  • 病院:空調・温水の供給に利用する大型ボイラーの取り扱い、管理を行う

2-2.平均年収は約400万円~

2015年に行った賃金構造基本統計調査のデータによると、ボイラー技士の平均年収は約400万円~です。ただし、女性のボイラー技士の場合は平均年収が160万円となっており、男女でかなりの差があることが分かります。男女で大きな差があるのは、知識よりも体力が必要とされる現場が多いからでしょう。また、勤続年数が多く、大企業などで管理職に就くと平均年収がさらにアップし、600万円以上になる可能性もあります。年収アップのために、上位資格の取得を目指す方も多いのです。

2-3.資格手当が支給される

ボイラー技士の資格を取得することで、資格手当が支給される可能性があります。基本給とは別に毎月支払われるため、資格を取得すると給与アップにつながるでしょう。就職する企業によって金額は異なりますが、ボイラー技士の場合は5,000円~が多いようです。上位資格を取得するほど資格手当の額が高くなります。

2-4.勤務形態はシフト制が多い

ボイラーは24時間稼働するケースが多いため、勤務形態はシフト制になっているところが多いでしょう。入院設備がある病院やホテルなどは、24時間の勤務体制となり、夜勤をすることもあります。大型ボイラーを設置している施設ほど、多くのボイラー技士を導入する傾向があるのです。具体的な勤務形態や時間は企業によって異なるため、求人内容を確認しておきましょう。

2-5.将来性があるのは上位資格

現在、小型のボイラーは無資格者でも取り扱いができる貫流ボイラーに代わりつつあります。そのため、小規模ボイラーだけを扱う2級ボイラー技士を取得するだけでは、安心して仕事を続けることはできません。つまり、将来性が確保できるのは、1級や特級などの上位資格となります。特に、特級は大規模ボイラーを設置している施設で必ず選任しなければならないので、多くの仕事場から重宝されるでしょう。ですから、ボイラー技士を取得するなら、ぜひ1級や特級を目標にしてください。

3.ボイラー技士の資格取得方法は?

では、ボイラー技士の資格はどのように取得すればいいのでしょうか。ここでは、取得方法や勉強のポイントなどを解説します。

3-1.受験資格は上位資格ほど細かく決められている

ボイラー技士の受験資格は、資格種類によって異なり、上位資格ほど細かく定められています。

3-1-1.特級

  • 1級ボイラー技士免許を受けた者
  • 大学又は高等専門学校においてボイラーに関する講座又は学科目を修め卒業した者で、その後2年以上の実地修習を経たもの
  • エネルギーの使用の合理化に関する法律第9条第1項のエネルギー管理士(熱)免状を有する者で、2年以上の実地修習を経たもの
  • 海技士(機関1、2級)免許を受けた者
  • ボイラー・タービン主任技術者(1種又は2種)免状を有する者で、伝熱面積の合計が500m2以上のボイラーを取り扱った経験があるもの

3-1-2.1級

  • 2級ボイラー技士免許を受けた者
  • 大学、高等専門学校、高等学校又は中等教育学校においてボイラーに関する学科を修め卒業した者で、その後1年以上の実地修習を経たもの
  • エネルギーの使用の合理化に関する法律第9条第1項のエネルギー管理士(熱)免状を有する者で、1年以上の実地修習を経たもの
  • 海技士(機関1、2、3級)免許を受けた者
  • ボイラー・タービン主任技術者(1種又は2種)免状を有する者で、伝熱面積の合計が25m2以上のボイラーを取り扱った経験があるもの
  • 鉱山保安法施行規則附則第2条の規定による廃止前の保安技術職員国家試験規則による汽かん係員試験に合格した者で、伝熱面積の合計が25m2以上のボイラーを取り扱った経験があるもの

2級のみ、受験資格はないので誰でも試験を受けることができます。ただし、免状の交付を受けるためには、ボイラー取扱技能講習を修了する・実務経験が6か月以上必要などの条件をクリアしなければなりません。詳細は、試験を行っている安全衛生技術試験協会のホームページをご覧ください。

3-2.試験開催日時は資格種類によって異なる

ボイラー技士の試験日は、資格の種類によって異なります。たとえば、特急の場合は年に1回、1級は2か月に1回、2級は毎月1回などです。階級が上になるほど開催頻度が少なくなるため、十分に注意してください。

3-3.申し込み方法は郵送、費用は6,800円

資格試験の申し込み方法は、基本的に郵送です。受験申請書を請求し、必要な書類を添付してから申請書を受験希望のセンターに提出することになります。提出の受付期間が決まっているため、忘れないようにしておきましょう。また、試験手数料は各種類6,800円となります。手数料の支払いを忘れると受験できなくなるので注意してください。

3-4.試験内容をチェック!

試験内容は特級・1級・2級とも同じで全4科目の筆記試験となります。科目は以下のとおりです。

  • ボイラーの構造に関する知識
  • ボイラーの取り扱いに関する知識
  • 燃料および燃焼に関する知識
  • 関係法令

3-5.難易度はやや易しい

国家資格における難易度で表すと、ボイラー技士は「やや易しい」レベルです。近年の合格率は、特級が約40%、1級が約60%、2級が約57%となっています。上位資格になるほど難易度は高くなりますが、きちんと勉強をすれば取得できるでしょう。そこまで難易度が高いわけではないため、勉強を続け知識を頭の中にたたきこむことが大切です。

3-6.おすすめの勉強方法は通信講座

独学・スクール通学などさまざまな勉強方法がありますが、おすすめは通信講座です。多くの人が仕事をしながら勉強を始めても、なかなか時間が作れず悩みます。通信講座なら仕事をしながらでも、空き時間を利用して勉強が可能です。SATの通信講座は、ネット回線で動画視聴できる「e-ラーニング」とテキストがセットになっており、スマートフォンでも再生できます。分からないところがあれば、担当の先生にメールで尋ねられるようになっているのでぜひご利用ください。

4.ボイラー技士に関してよくある質問

ボイラー技士に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.ボイラー技士に向いている人は?
A.職務に忠実で、仕事に対して手を抜かない人がボイラー技士に向いているといえるでしょう。ボイラーの取り扱いはとても細かく、きちんと正しく扱わなければ爆発や火災などの大事故につながる恐れがあります。そのため、どのような作業でも決して手を抜かない、職務に対して真摯に向き合う人が向いているのです。

Q.未経験でもできる仕事内容?
A.基本的に、ボイラー技士の仕事は国家資格を取得しなければできない内容です。大学・高等専門学校・高等学校などでボイラーに関する学科を修め、卒業した人が取得することが多い資格となります。未経験の方は、まず2級ボイラーを取得し、実務経験を積みながら上位資格を目指すといいでしょう。

Q.試験に免除制度はあるの?
A.特急の場合だけ、条件に当てはまれば免除制度が利用できます。過去2年以内に行われた特級ボイラー技士試験を受験し、一部の科目について合格点を得た者が条件です。免除試験結果通知書に記載されている科目が免除されることになるでしょう。

Q.試験の合格基準は?
A.特級・1級・2級すべてにおいて、総得点が満点中60%以上の得点率、各科目が満点中40%以上の得点率を満たすことが合格基準となります。総得点が60%以上でも、1科目の得点率が40%以下の場合は不合格になるので注意してください。

Q.ボイラー実技講習とは?
A.ボイラー取り扱いの実智修習・実務経験を持っていない者が、2級ボイラー技士免許の交付を受けるために必要となる法定講習のことです。2級ボイラー技士の試験に受験資格はありませんが、免除交付条件に実務経験があります。ボイラー実技講習を受けなければ、免状が交付されません。

まとめ

ボイラー技士は、ボイラーの取り扱いや保守点検ができる国家資格の1つです。資格種類によって取り扱えるボイラーの種類が異なりますが、上位資格ほど幅広い求人が見込めます。より条件のいい職場で働きたい方は、上位資格を目指すといいでしょう。国家資格は1年に1回開催されており、スケジュールを立ててきちんと勉強に励めば、合格できる可能性が高まります。取得前に試験内容などをチェックし、試験に備えておきましょう。