給水方式の仕組みや種類を徹底解説! どんな違いがあるの?

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水道は、浄水場から水道管によって使用場所の近くまで運ばれてきます。
しかし、そこから各使用場所から各蛇口へ給水する方法には、いくつかの種類があるのです。
そこで、今回は給水方式の仕組みと種類についてご紹介しましょう。
水には圧力があります。
これを考えないと各蛇口までうまく水が配水されません。
さらに、建物への給水方法が分からなければ、修理方法も分からないでしょう。
建物を管理されている方はぜひこの記事を読んで、給水方法の種類や仕組みを理解してください。

  1. 水道が蛇口から出てくる仕組みとは?
  2. 給水方法の種類とは?
  3. 貯水槽式と直結直圧式のメリット・デメリットとは?
  4. 給水設備で不備が起こった場合の対処法
  5. おわりに

1.水道が蛇口から出てくる仕組みとは?

水道に使われている水は浄水場から配水管を通して、配水される場所の近くまで運ばれてきます。
このような配水管は公道の下を通っていることがほとんどで、管理は水道局によって行われているのです。
この配水管から各家の蛇口まで水道管が設置されています。
これを、「水道設備」というのです。
水道設備の基本は個人でひいた水道管になります。
家を建てるときはガスや電気と同じように水道管をひきますから、実際に個人が工事をすることはありません。
それでも、この水道管の管理は蛇口を使っている建物の所有者が管理をしなくてはならないのです。
ですから、この水道管が劣化した場合は各自の負担で修理する必要があります。
また、集合住宅など高さがある建物の場合は水道管以外にも給水設備が必要になるのです。
この場合の管理費用は管理費に含まれていることが多いでしょう。
なお、敷地内に井戸を掘ってその井戸水を使用する場合は完全に個人の負担になり、水道局は一切関知しません。
水質検査などや水道設備の設置も個人で行います。
ちなみに、水質検査に合格しなければ飲用できませんが、農業用水などには使用できるのです。
そのため、農地がたくさんあるお宅の場合は、井戸を掘っているところも少なくないでしょう。

2.給水方法の種類とは?

では、給水方法にはどのようなものがあるのでしょうか?
この項では、その一例を具体的に説明しましょう。

2-1.貯水槽水道方式

別名「受水槽水道方式」ともいいます。
水道水をいったん貯水槽(受水槽)に入れて、直接各蛇口まで配水することもありますし、一度屋上にある貯水タンクに入れてから各蛇口に配水する方法があるのです。
大規模なマンションや商業施設など、一度にたくさんの水道を使う施設で用いられる方法になります。
配水管に流れる水圧は常に一定です。
しかし、一度にたくさんの水を使うと水圧不足になって蛇口から流れ出る水の量が不安定になったりちょろちょろとしか出なくなったりします。
そこで、一度大容量の水を貯水槽にためることにより、大量に水を使っても水圧が下がらないようにしているのです。
ちなみに、一度水を屋上にあげるのは下から押し上げるより、上から落とした方が重力によって圧力を確保できるため。
しかし、定期的に貯水槽を掃除しないと不潔になることがあります。

2-2.直結直圧式給水

こちらは、主に一戸建ての家に給水を行うときに使われる方法です。
配水管から直接水道管を使って蛇口まで水を引きこみます。
ちなみに、直結直圧式給水の場合は、蛇口までを含めて給水設備というのです。
給水設備というと貯水槽など特別なものを想像しがちですが、それだけではありません。
給水装置の管理は基本的に持ち主が行います。
ですから、配水管が壊れない限り、水道局には修理を申しこむことはできません。

2-3.直結増圧式給水

こちらは、一定の条件を満たした住宅や施設で行われる給水方法です。
直結直圧式給水ではうまく給水できないけれど、貯水槽水道方式にするまでもないといった3階までの集合住宅などに用いられることが多いでしょう。
この場合は増圧ポンプを増設することによって、高層階へ給水します。
ただし、6階を超える建物の場合は直結増圧式給水の使用できませんので注意してください。

3.貯水槽式と直結直圧式のメリット・デメリットとは?

この項では、貯水槽式と直結直圧式のメリット・デメリットをご紹介します。
それぞれの特徴を知れば、建物を造るときの参考になるでしょう。

3-1.貯水槽水道方式のメリット・デメリットとは?

貯水槽水道方式は、配水管から給水された水を一時的にためて使います。
ですから、災害などが起きて配水管が破損しても、貯水槽が空にならない限り水は出るのです。
そのため、避難所などの建物には貯水槽水道方式のものが適しています。
しかし、その反面貯水槽を定期的に清掃しないと水道水が不潔になるでしょう。
さらに、貯水槽水道方式の場合は、加圧ポンプなどを用いて水道を各蛇口へ配っています。
ですから、それがダメになってしまえば、水がストップすることもあるのです。
災害時でも使えますが、日常のメンテナンスには費用と手間がかかります。

3-2.直結直圧式のメリット・デメリットとは?

直結直圧式のメリットは、導入費用が安くすむことです。
一戸建てを建てたり買ったりした人なら建築費用の中に「設備費」として水道を引きこむ費用が入っていたのを覚えている方も多いでしょう。
これが貯水槽水道方式の場合は数倍の費用がかかります。
低層のアパートなどでは、直結増圧式給水にしないと、設備費がかかってしょうがないというところもあるのです。
デメリットとしては、配水管が災害などで破損するとすぐに水が出なくなる、ということ。
特に、地震などで火災が起こった場合は配水管も同時に破壊されているので、消火活動ができないということもあるのです。

4.給水設備で不備が起こった場合の対処法

給水設備で不備が起こった場合は、水道局に電話をしても対処してくれません。
それが、電力会社やガス会社との大きな違いです。
家の給水設備に不備が起こった場合は、まず水を止めて水道業者に連絡してください。
不備が起きた場合の修理は有料になります。
なお、蛇口のパッキンなどは素人でも簡単に交換できるのでDIYにチャレンジしてもよいでしょう。
賃貸住宅の場合は管理会社や大家さんに連絡をすれば修理してもらえます。
商業施設などの場合は、貯水槽を定期的に清掃するように法律で定められていますので、必ず従いましょう。
メンテナンスを怠ると思わぬ不具合が出ることもあるのです。

5.おわりに

いかがでしたか?
今回は給水の仕組みと種類についてご紹介しました。
昔は高層住宅というと屋上に給水施設があるのが普通でしたが、今では地下に貯水槽があるところも珍しくありません。
屋上よりも地階などの方がメンテナンスはしやすいのです。
また、敷地内にひかれている水道管が劣化してくると漏水なども起こりやすいでしょう。
派手な漏水は、水道料金がはね上がりますので、比較的発見しやすいです。
しかし、水道管にひびが入った程度で起こる漏水の場合は水道料金にあまり反映しません。
ですから、メーターの点検をしにきた人の指摘などで初めて分かることもあります。
漏水をそのままにしておくと、たとえば床下などに湿気がたまって家の寿命が縮まることもあるでしょう。
ですから、漏水が疑われた場合は、室内の蛇口をすべて閉めてから水道メーターを確認してみてください。
漏水が起きている場合は、メーターが動いています。
このように自分でできるメンテナンスを定期的に行えば、給水設備の寿命も長くなるでしょう。