ビル管理士の実務経験証明書の書き方を解説! 作成する際の注意点は?

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建築物環境衛生管理技術者(通称、ビル管理士)は、ビルメン(ビルメンテナンス業務)の従事者ならば、取得しておくと大変役立つ資格です。資格取得目指して勉強に励んでいる人も多いことでしょう。ビル管理士の試験を受験するには2年間の実務経験が必要です。実務経験を証明する「実務従事証明書」の書き方が分からない、という人もいると思います。

そこで今回は、ビル管理士の資格試験を受験する際に必要な実務従事証明書の書き方について解説しましょう。

  1. ビル管理士の試験申し込みに実務経験証明書が必要な理由
  2. ビル管理士試験における実務経験証明書の書き方
  3. ビル管理士の資格取得方法
  4. ビル管理士に関するよくある質問

この記事を読めば、実務従事証明書を書く際の注意点や試験勉強のコツなども分かります。ビル管理士の試験を受けたいと考えている人は、ぜひ読んでみてくださいね。


1.ビル管理士の試験申し込みに実務経験証明書が必要な理由

はじめに、ビル管理士の試験を申し込む際に必要な実務経験証明書とはどのようなものかを紹介します。

1-1.ビル管理士試験を受験するには実務経験が必要

ビル管理士試験は、「2年以上建築物の維持管理に関する実務経験があること」が受験資格です。実務経験証明書(正式名称:実務従事証明書)は、実務を行っていたことを証明する書類となります。ビル管理士の試験を受ける場合、願書と共に試験を主催する日本建築物環境衛生管理教育センターに提出するものです。

1-2.受験資格になる実務の種類

受験資格となる建築物の維持管理には、以下のようなものがあります。

  • 空調設備管理
  • 給排水設備管理
  • ボイラー設備管理
  • 電気設備管理
  • 清掃
  • ねずみ・害虫駆除

詳しくは、日本建築衛生管理教育センターのサイトからダウンロードできる実務経験証明書のpdfを確認してください。

1-3.実務経験の証明は事業主にしてもらう

実務経験証明書は自分で必要事項を記入し、事業主(社長や支店長・支店長など)に印鑑をついてもらいます。そうすることで、会社が実務経験があることを会社が証明するのです。いくら実務経験を証明しても、会社や雇い主が証明してくれなければ、証明書としての効力はないので、気をつけましょう。

2.ビル管理士試験における実務経験証明書の書き方

この項では、実務経験証明書の書き方や注意点を紹介します。

2-1.実務経験証明書の用紙は自分で印刷してもよい

実務経験証明書は、日本建築衛生管理教育センターから入手できます。願書などと一緒に送付されてくるので、届いたら確認しましょう。また、前述したようにセンターのサイトから証明書の用紙だけダウンロードし、自分で印刷したものでも使用可能です。会社が解散する、自分が退職するなど理由があって実務経験証明書を早めに作りたい場合は、ダウンロードしたものを利用しましょう。

2-2.実務経験証明書が複数枚いるケース

複数の職場での実務経験を合計して2年以上となる場合、1つの職場につき、1枚の証明書が必要です。複数の職場の経験を1枚にまとめないようにしてください。また、証明印も職場ごとに必要です。必要ならば退職した職場にも印鑑をもらいに行ってください。

2-3.印鑑に関する注意事項

実務経験証明書の書き方は、日本建築衛生管理教育センターからダウンロードできるpdfに詳しく記載されています。まずじっくり読んでから記入を始めましょう。証明印となる印鑑は、役職印です。会社名の角印は証明印にならないので注意してください。役職印がなく、個人名の印鑑を証明印とする場合は、実印を使い印鑑証明を添付します。

2-4.迷ったら問い合わせる

実務経験は、前項でご紹介したもの以外にも「その他」の欄があります。ただし、その他の欄に実務経験を書く場合は、事前に日本建築衛生管理教育センターに問い合わせましょう。また、実務経験証明書に不備があった場合、証明してくれた職場に確認の電話が入ることもあります。書類に不備がないようによく見返し、職場に問い合わせがあるかもしれないことを説明しておきましょう。記入の方法で分からないことがあった場合も、必ず問い合わせてください。

2-5.訂正印に証明者の印が必要

実務経験証明書の書類は、ボールペンで記入します。書き間違えた場合、修正液や自分の印鑑を訂正印として用いることはできません。証明者の印鑑を訂正印として用いる必要があります。ですから、証明印を押してもらってから本文を書くと、書き間違えた場合、訂正が大変になるでしょう。訂正しなくても大丈夫なように、下書きをしてから作成するのがおすすめです。

3.ビル管理士の資格取得方法

この項では、ビル管理士試験の内容や勉強のコツを紹介します。

3-1. 講習を受けても取得は可能

ビル管理士は、実務経験を積んで資格試験を受けて取得するほか、日本建築物環境衛生管理教育センターが主催する講習を受けて修了試験に合格しても取得できます。ただし、受講できるのは医師や薬剤師などの資格を取得するか、大学・高校で工学や農学など定められた学科を卒業し、建築物の維持管理に関する実務積んだ人など、受講資格を満たした人だけです。受講資格について詳しく知りたい人は、センターのサイトを確認してください。ちなみに、学歴が高い人ほど実務経験の年数は短縮されます。また、講習時間は103時間あり、費用が10万円以上かかるので、就職している人は職場の理解を得てください。

3-2.ビル管理士の試験概要

ビル管理士の試験は学科試験で、受験科目は以下のような7科目です。

  • 建築物衛生行政概論
  • 建築物の環境衛生
  • 空気環境の調整
  • 建築物の構造概論
  • 給水及び排水の管理
  • 清掃
  • ねずみ・昆虫等の防除

試験範囲がかなり広いので、勉強は計画的に行うことが大切になります。試験は毎年10月に行われ、受験料は13,900円です。なお、試験会場は全国の主要都市で行われます。センターのサイトで試験会場を確認し、遠方ならば宿泊準備もしましょう。

4.ビル管理士に関するよくある質問

この項では、ビル管理士に関する質問を紹介します。

Q.ビル管理士の試験に不合格になった場合、実務経験証明書はまた作り直さなければダメですか?
A.一度受理された証明書は5年間使用できます。

Q.実務経験は、正社員として実務についた経験でないと認められませんか?
A.いいえ。雇用形態は問われません。アルバイトとして働いた経験でも大丈夫です。

Q.受験資格に学歴はありますか?
A.いいえ。実務経験以外は学歴・職歴などは必要ありません。

Q.ビル管理士試験に科目合格はありますか?
A.いいえ。科目合格はありません。

Q.ビル管理士の試験は年に1度だけでしょうか?
A.はい。年に1度だけなので、必ず試験を受けられるようにしておきましょう。

まとめ

今回は、ビル管理士の実務経験証明書の書き方を中心に、資格試験の概要などを紹介しました。ビル管理士の資格を取得すれば、ビルメンの総括的な立場になることができます。出世や昇給にも大変有効な資格です。受験資格を満たしているならば、ぜひ挑戦してみましょう。

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