管工事施工管理技士の合格率はどのくらい? 難易度や効果的な勉強法を徹底解説!
2016/03/07
管工事施工管理技士の資格を取得する際、気になるのが合格率や難易度のことでしょう。管工事施工管理技士には1級と2級がありますが、難易度はどのくらい違うのでしょうか?
そこで、この記事では、 管工事施工管理技士の試験内容や合格率、勉強法のコツなどを紹介します。これから管工事施工管理技士の受験を考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
1.管工事施工管理技士とは?
管工事施工管理技士とは、国家資格である施工管理技士のひとつです。管工事とは、水道管・ガス管・給湯・空調など、要するに建物に管状のものを通す工事のこと。人が長時間快適に過ごす建物を建築するには、管工事は欠かせません。管工事自体は、資格がなくても行えます。実際、現場で作業をしている方のほとんどが無資格者でしょう。
しかし、管工事の工程管理・品質管理・安全管理を行いたい場合は、施工管理技士の資格が必要です。また、管工事施工管理技士には1級と2級があり、2級を取得すると工事現場の主任技術者になれます。さらに、1級を取得すると主任技術者に加えて管理技術者にもなれるのです。そのうえ、施工管理技士の資格を取ると新しく建築業の事務所や営業所を開設したとき、必ず選任しなければならない専任技術者や、主任技術者になれます。
2級は一般建築業だけですが、1級を取得すると特定建築業の専任技術者にもなるのです。ですから、可能ならば1級を取った方が出世や転職には有利でしょう。
2.管工事施工管理技士を受験するには?
管工事施工管理技士とは、管工事全体を管理する仕事ができる資格です。ですから、全く経験がない方は受験できません。管工事施工管理技士の受験資格を得るには一定期間の実務経験を得る必要があります。その期間は学歴によって異なり、最短では1年の実務経験で2級の受験資格を得られるのです。最長でも、8年の実務経験があれば2級は受験できます。
ですから、義務教育しか終えていない方でも実務経験を積めば受験資格は得られるのです。そのため、受験する年齢は比較的高い人が多いでしょう。また、ほとんどの受験生が仕事と受験勉強を両立しなければなりません。
3.管工事施工管理技士の試験科目
管工事施工管理技士の試験科目は機械工学・施工管理法・法規の学科試験。そして、実地試験として施工管理法が出題されます。学科試験はマークシート方式ですが、実地試験は記述試験です。2級の試験は同じ日に学科試験と実地試験が行われますが、1級は学科試験に合格した人のみ、後日実地試験が行われます。学科試験と実地試験が両方とも6割以上の得点で合格になるのです。
また、学科試験が6割以上得点できて実地試験が6割未満だった場合は、1年に限り学科試験が免除されます。管工事に限らず施工管理技士の試験は1年に1度しか実施されません。ですから、学科試験だけ受かったという方はぜひ来年実地試験に合格できるように努力しましょう。
4.管工事施工管理技士の難易度・合格率は?
4-1.試験の難易度について
施工管理技士の難易度は一般的に「普通」といわれています。この普通とは、「予備校に通うなど特別なことをしなくても、独学で勉強して合格できるほどの難易度」ということ。全く勉強せずにカンで番号を選んだだけでは合格できません。
また、管工事施工管理技士の試験を受験する方は、皆ある程度の実務経験がある方ばかりです。そのような方にとって、試験に出る内容は全く訳が分からないというものではないでしょう。それでも、試験勉強をしていなければ合格できません。ですから、試験自体も決して易しいというわけではないのです。
4-2.合格率について
では、合格率はどうなのでしょうか? 管工事施工管理技士の合格率は、1級、2級とも5割前後となっています。学科と実地で合格率が微妙に違いますが、それでも6割を超えることはありません。初めての方も複数受験の方も含めてのこの数字ですから、合格率が高いとは決して言えないでしょう。最低でも3年以上の実務経験がないと受験ができない試験で、合格率が6割を切っているのですから、真面目に勉強をしないと合格は難しいです。
5.効率の良い勉強法は?
では、最後に合格につながる勉強法についてご紹介します。前述したように管工事施工管理技士の試験を受ける大部分の人が、仕事と受験勉強の両立が必要です。ですから、効率のよい勉強方法をしないと、試験日までに間に合わないでしょう。ぜひこの項を参考に勉強の計画を立ててください。
5-1.勉強方法について
5-1-1.独学について
管工事施工管理士の参考書や過去問題集は、大型書店やインターネットショップなどで販売されています。独学で勉強する場合は、参考書と過去問題集を1冊ずつ買いましょう。参考書を読んで過去問を解くことをくり返せば、合格に必要な知識は得られます。実地試験は模範解答を確認しながら、自分の体験をもとに原稿を作成する訓練を積みましょう。独学だけでは不安だという場合は、管工事を行う会社で構成された団体が、試験対策講習会を開催しています。1日単位の講習会ですので、独学の総仕上げとして参加してみても良いでしょう。
5-1-2.予備校に通う方法
東京や大阪など大都市在住の人は、予備校に通うという選択肢があります。予備校ではカリキュラムが組まれていますので、時間割通りに勉強をしていれば、合格に必要な知識は身につくでしょう。また、講師のサポートがありますから、独学で勉強するよりも効率よく勉強できます。
5-2.勉強時間を確保する方法
社会人は学生と違って、勉強時間を確保することが難しいでしょう。特に、工事現場で働く方は、季節や気候によっても忙しさは変わってきます。
また、休日にまとめてやろうと思っても、なかなかうまくいかないことが多いでしょう。ですから、10分でも20分でもあいた時間があったら、参考書を開く癖をつけてください。そうすれば、勉強時間を少しでも確保できます。まとめて長時間勉強するよりも短時間でよいので毎日勉強する習慣をつけましょう。
6.よくある質問
Q.管工事施工管理士は施工管理士の中では難しいのでしょうか?
A.学科試験と実地試験があり、なおかつ実地試験の中には論文も含まれます。予備校に通わなければ受からないという試験ではありませんが、一夜漬けやヤマカンで合格することは不可能です。
Q.管工事施工管理士の試験に合格するは、独学では難しいでしょうか?
A.学科試験は暗記が中心なので、独学でも十分可能です。実地の場合はコツを掴まないと難しい事もありますので、独学で合格を目指す場合は、実地だけ講習会などに通うなどするとよいでしょう。
Q.管工事施工管理士の試験勉強のコツはありますか?
A.ほとんどの受験生が仕事と受験勉強を領地つさせる必要がありますので、勉強時間を確保することが大切です。
Q.管工事施工管理士の難易度は、ここ数年で変化はありますか?
A.目立った易化・難化はありません。
Q.学科試験と実地試験を別々の年に受けるメリットはあるでしょうか?
A.それぞれの試験勉強をじっくり行えるメリットはありますが、それぞれの試験に一発合格しないと翌年は学科試験から受け直しです。
おわりに
今回は管工事管理施工技士の合格率や難易度についてご説明しました。管工事管理施工技士は、受験者数もそれほど多くありません。ですから、資格習得の勉強法を教えてくれるサイトや、受験生同士の意見を交換するサイトなどもほかの資格試験に比べれば少ないでしょう。しかし、それでも業界紙などを見れば試験について書いてあるページなどもあると思います。自分の実務経験を振り返りながら、受験勉強をしていきましょう。年齢が上がるにつれて集中力も続かなくなっていきますので、細切れ勉強の方が合っているという人も増えていますよ。
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