【徹底解説】労働安全コンサルタントの年収や給料は?取得方法と共に解説します!

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労働安全コンサルタントとは、建設現場など作業に危険が伴いがちな職場や労働災害が発生した現場などに赴き、安全計画や安全指導の実施・労働改善計画の作成を行う、などの職務を行える国家資格です。職場の安全管理は、基本的に安全管理者が行います。しかし、安全管理者では職務が十分に全うできないと感じられたり、新しい技術を導入したりした場合は、外部から労働安全コンサルタントを招き、指導を行ってもらう会社が多いのです。取得すると独立や転職にも大変有利に働く資格でもあります。

そこで、今回は労働安全コンサルタントの年収や給料・資格を取得するメリットや試験内容などをご紹介しましょう。

  1. 労働安全コンサルタントに関する基礎知識
  2. 労働安全コンサルタントの資格の難易度や受験資格について
  3. 労働安全コンサルタントの試験内容や日程などについて
  4. 労働安全コンサルタントの試験勉強について
  5. 労働安全コンサルタントに関するよくある質問

この記事を読めば、労働安全コンサルタントの資格を取得するメリットや勉強のコツなども分かるでしょう。労働安全コンサルタントの資格取得を目指している方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。


1.労働安全コンサルタントに関する基礎知識

はじめに、労働安全コンサルタントという資格の概要や取得するメリット・平均年収などをご紹介します。どのような職務が行える資格なのでしょうか?

1-1.労働安全コンサルタントとは?

労働安全コンサルタントとは、前述したように顧客の求めに応じて職場の安全診断を行い、安全指導や職場の改善計画を作成することができる資格です。一定数以上の従業員が所属している職場には安全管理者の選任が義務付けられていますが、社内で行う安全管理や安全指導には限界があります。また、労働災害が発生した場合に再発防止のために労働安全コンサルタントの指導を依頼するというところも多いでしょう。

1-2.労働安全コンサルタントを取得するメリットは?

職場の安全を管理する職務として一般的なのは、安全管理者です。この資格は、一定の実務期間を積んだ後で講習を受けることによって取得できます。安全管理者は、職場内の安全管理は行えますが他の職場に対する安全管理は行えません。
一方、労働安全コンサルタントの資格を取得していると、求められればあらゆる職場の安全管理指導や教育・安全診断が行えるのです。つまり、独立もできます。

1-3.労働安全コンサルタントを求めている職場は?

仕事に危険が伴う職場では、一定数の従業員が所属している場合は安全管理者を選任しなければなりません。しかし、安全管理者の仕事が十分に果たされていないと思われた場合や、新しい工場を解説したり新技術を導入したりするときは、労働安全コンサルタントを招き、チェックや指導を受けます。
また、労働災害が発生してしまった職場では、再発防止や職場環境の改善のために労働安全コンサルタントを外部から招くことが多いでしょう。

1-4.労働安全コンサルタントの働き方

労働安全コンサルタントの資格を取得したら、労働安全コンサルタントの派遣業務を行っている会社に就職するか、独立して自分でコンサルタント業を起こすのが一般的です。
ただし、労働安全コンサルタントの資格だけで生活していくのはなかなか厳しいものがあります。独立する場合は、社会保険労務士など労働全般にかかわる相談や指導を行える資格を併せて取得して、労務コンサルタントとして独立する方が大半です。
安全管理者として長年仕事を務めた後、労働安全コンサルタントの資格を取得して定年後にその知識を生かしていろいろな企業の指導を行う、という方もいます。

1-5.労働安全コンサルタントの資格を取得するメリット

労働安全コンサルタントは、労働安全に関するスペシャリストです。そのため、取得していれば安全管理・安全教育・安全指導に関する知識を客観的に証明できます。また、後の項で詳しく紹介しますが、労働安全コンサルタントは技術士や施工管理技士・1級技能士などの資格を取得すると受験資格を得ることが可能です。このような資格と労働安全コンサルタントの資格を併せ持っていると、職場で行える職務の幅が広がります。また、安全管理の仕事に就いてきた方が、その知識や経験を職場以外でも生かすことができる資格です。

1-6.労働安全コンサルタントの年収について

労働安全コンサルタントの年収は、働き方によって異なります。たとえば、コンサルタント会社に所属して働く場合の平均年収は400万円前後です。独立して自ら事務所を構えた場合、請け負う仕事によっては1千万円以上の年収を得る方もいます。ただし、高額な年収を得るには、それなりの努力が必要です。自らの営業力や交渉力に自信がある方はまず資格を取得してコンサルタント会社に所属して実力をつけた後、独立をする方法もあります。

また、前述したように労働安全コンサルタント以外にも社会保険労務士などの資格を取得していると、相談にのることができる内容が増えるため、仕事を得やすいでしょう。

労働安全コンサルタントは難関資格の一種なんですね。
はい。しかし、独立開業も可能なので取得するメリットは大きいでしょう。

2.労働安全コンサルタントの資格の難易度や受験資格について

労働安全コンサルタントの資格を取得するには、試験を受けて合格する必要があります。試験を受けるためには、一定期間安全の実務経験を積むか、第一種電気主任技術者・各種第1級管理施行技士・一級建築士などの特定の資格を取得することが必要です。詳しくは、試験を主催している安全衛生技術試験協会のホームページを確認してください。

安全の実務とは、安全管理計画の企画や立案・運営、労働災害防止の対策、安全教育の策定などです。安全の実務を積むことで受験資格を得る場合は、最低でも5年の実務経験が必要になります。

労働安全コンサルタントの難易度は、国家資格を紹介するサイトなどでは「やや難しい」と位置づけられており、一筋縄では取得できません。仕事をしながら受験勉強をして資格を受ける方がほとんどだと思うので、計画的に勉強をしていきましょう。

受験資格を得るだけでも時間がかかるんですね。
はい。ですから、資格取得を目指す場合は、まず労働安全に関わる職務を行えるようにする必要があります。

3.労働安全コンサルタントの試験内容や日程などについて

この項では、労働安全コンサルタントの試験内容や日程・申し込み方法などをご紹介します。どのような試験が行われるのでしょうか?

3-1.労働安全コンサルタントの試験内容

労働安全コンサルタントの試験は、

  • 産業安全一般
  • 産業安全関係法令
  • 機械安全・電気安全・化学安全・土木安全・建築安全から一つを選択して解答する記述式問題

という3科目の1次試験と、1次試験の科目の範囲内で口述試験を行う2次試験があります。取得している資格などによっては科目免除がありますので、安全衛生技術試験協会のホームページから確認してください。

1次試験は、それぞれの科目で60%以上の得点を得られれば合格です。ただし、1科目でも40%以下の得点だと不合格になりますので注意しましょう。1次試験の合格者だけが2次試験の口述試験へと進めます。なお、1次試験に合格し、2次試験に不合格だった場合は、その翌年に限り1次試験が免除になるのです。2次試験は4段階評価で得点がつけられ、上位2段階が合格になります。

3-2.試験の申し込み方法

労働安全コンサルタントは、安全衛生技術試験協会の各支部で願書を購入し、郵送か窓口に直接提出して申し込みます。インターネットによる電子申請は行っていません。試験日は毎年1次試験が10月の中旬に行われ、2次試験が翌年の1月下旬~2月上旬に行われます。

どちらの試験とも会場が限られていますので、必ず事前に受験会場をよく確かめましょう。特に、2次試験は会場が東京か大阪のどちらかになりますので、地方の方は泊りがけで受験する必要があります。

3-3.受験料や合格率など

労働安全コンサルタントの受験料は、24,700円です。合格率は毎年20%を切っているのでしっかりと勉強をしてのぞみましょう。労働安全コンサルタントの試験は毎年土木や建設を選択した方がたくさん合格されていますが、これはこの2つの問題が易しいからではありません。土木と建築業界は労働安全コンサルタントに安全診断や指導を依頼する職場が多いので、需要が高いのです。そのため、この区分の資格を取得しようと毎年大勢の方がチャレンジするため、合格者もたくさんいます。

筆記試験と口述試験があるんですね。
はい。試験は年に1度しかないので、合格できるように勉強をしっかりと行いましょう。

4.労働安全コンサルタントの試験勉強について

この項では、試験勉強の方法やコツをご紹介しましょう。ぜひ参考にしてください。

4-1.試験勉強の方法について

労働安全コンサルタントの勉強は、独学や通信教材の利用・講習に参加する方法などがあります。予備校などで年間を通して授業を行っているところは少ないのですが、直前講習などがさまざまな団体で開催されているので、独学と併せて参加をしてもよいでしょう。通信教材も、いろいろな業者が行っていますのでそれぞれの特徴をよく見比べて選びましょう。

4-2.勉強のコツ

資格試験によっては、過去問題を解いておけば類似の問題がよく出る、というものもあります。しかし、労働安全コンサルタントの場合は、過去問題と同じような問題が出ることはほとんどありません。それでも問題慣れする意味で、過去問題は解いておきましょう。

特に、労働安全に関する知識がないまま受験する方は、早めにとりかからないと参考書を読んでも意味が分からないということもあるでしょう。市販の参考書よりも通信教材の参考書の方が解説が丁寧な傾向にあります。ですから、労働安全に携わった経験がないまま受験をする方は、通信教材の使用がおすすめです。

勉強方法は複数あるんですね。
はい。独学で難しい場合は通信教材や勉強講座などに参加するのもおすすめです。

5.労働安全コンサルタントに関するよくある質問

Q.労働安全コンサルタントを取得すれば、すぐに独立は可能ですか?
A.可能ですが、顧客を獲得するのはなかなか難しいので、多くの方はコンサルタント会社で実務経験を積んでから独立します。

Q.労働安全コンサルタントの資格だけで独立は難しいでしょうか?
A.社会保険労務士などの資格を取得しておいた方が有利ではありますが、不可能ではありません。

Q.労働衛生コンサルタントはまた別の資格ですか?
A.はい。名前がよく似ていますが全く別の資格です。

Q.女性でも活躍できますか?
A.もちろんです。女性ならではの細やかな気配りや視点は、労働安全コンサルタントに適しています。

Q.今は安全管理の仕事から離れていますが、受験は可能ですか?
A.受験資格を満たしていれば問題ありません。

おわりに

今回は労働安全コンサルタントについていろいろとご紹介しました。難関資格ではありますが、取得すれば独立も可能なので、安全管理の仕事に就いている方は取得を目指してみましょう。特に、何年もその職務についている方は知識も豊富なので勉強もしやすいでしょう。会社によっては資格手当もつくところがあります。

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