施工管理の資格取得支援がある会社とは?求人票で確認したいポイント
2015/09/27
2026/06/04
施工管理技士を目指したいけれど、勉強時間や受験費用、実務経験の積み方に不安を感じていませんか?資格を取りたい気持ちはあっても、会社の理解や支援がないと、準備を続けるのが難しく感じることもあるでしょう。
施工管理技士の資格取得には、本人の努力だけでなく、実務経験を積める現場や、受験を後押ししてくれる職場環境も関係します。令和6年度から施工管理技術検定の受検資格は見直され、第一次検定は受けやすくなっていますが、第二次検定では第一次検定合格後の実務経験などが必要です【注1】。
この記事では、施工管理の資格取得支援がある会社の特徴や、求人票で確認したいポイントを解説します。今の会社で資格取得の準備が進みにくいと感じている方は、資格取得を支援してくれる職場を知ることから始めてみましょう。
- 施工管理の資格取得支援がある会社とは
- 資格取得支援で確認したい制度
- 実務経験を積める職場かどうかの見分け方
- 資格取得後の待遇で確認したいこと
- 求人票で見るべき資格支援のポイント
- 資格取得を支援してくれる求人を確認する
この記事は、次のような方におすすめです。
- 施工管理技士の資格取得を目指している方
- 今の会社に資格取得支援がなく不安を感じている方
- 受験費用や講習費用の負担を減らしたい方
- 実務経験を積みながら資格取得を目指したい方
- 資格取得支援や資格手当がある会社へ転職したい方
1.施工管理の資格取得支援がある会社とは
施工管理の資格取得支援がある会社とは、社員が施工管理技士などの資格を取得しやすいように、費用面や学習面、実務経験の面で支援している会社のことです。
資格取得は個人の努力が欠かせませんが、会社の制度や現場環境によって進めやすさは大きく変わります。まずは、資格取得支援がある会社の考え方を整理していきましょう。
1-1.受験費用や講習費用を補助してくれる会社
資格取得支援の代表的な制度が、受験費用や講習費用の補助です。
施工管理技士を目指す場合、受検料、講習費用、教材費、模擬試験費用などがかかることがあります。これらをすべて自分で負担するとなると、資格取得に踏み出しにくい方もいるでしょう。
資格取得支援がある会社では、受検料の一部または全額を補助したり、会社指定の講習を受けられたりする場合があります。合格後に費用が支給される会社もあれば、受験前から支援してくれる会社もあります。
求人票で「資格取得支援あり」と書かれている場合は、どの費用が対象になるのか、合格前でも補助されるのか、何回まで利用できるのかを確認しておきましょう。
1-2.実務経験を積める現場を任せてくれる会社
施工管理技士を目指すうえでは、費用補助だけでなく、実務経験を積める環境も重要です。
令和6年度以降の施工管理技術検定では、1級の第一次検定は受検年度末時点で19歳以上、2級の第一次検定は17歳以上で受検可能とされています。一方で、1級・2級の第二次検定では、第一次検定合格後の一定期間の実務経験などが必要です【注1】。
つまり、第一次検定に合格しても、実務経験を積める環境がなければ、次のステップに進みにくくなることがあります。
資格取得支援がある会社を選ぶときは、受験費用の補助だけでなく、施工管理として経験を積める現場があるかも確認しましょう。
1-3.合格後の資格手当や昇格につながる会社
資格取得支援がある会社では、合格後の待遇が分かりやすく設定されていることもあります。
たとえば、1級施工管理技士や2級施工管理技士に資格手当がつく、合格祝い金が支給される、現場代理人や主任技術者の候補として評価される、昇格条件に反映されるなどです。
資格取得を目指すなら、取った後にどう評価されるかも大切です。資格を取ったのに手当も役割も変わらない職場では、努力が待遇に結びつきにくく感じることがあります。
資格取得支援は、受験前の補助だけでなく、合格後の評価まで含めて確認することが大切です。
2.資格取得支援で確認したい制度
求人票に「資格取得支援あり」と書かれていても、実際の内容は会社によって違います。
ここでは、施工管理技士を目指す方が確認しておきたい支援制度を整理します。
2-1.受検料・教材費・講習費の補助
まず確認したいのは、資格取得にかかる費用の補助です。
施工管理技士の受検には、受検料だけでなく、教材費や講習費用がかかることがあります。独学で進める場合でも、テキストや問題集の購入費用が必要です。
会社によっては、受検料のみ補助、合格時のみ補助、会社指定講習のみ補助など、支援の条件が異なります。
求人票や面接では、次の点を確認しておきましょう。
- 受検料は会社負担か
- 教材費や講習費も対象か
- 合格前でも補助されるか
- 不合格時の費用はどうなるか
- 対象となる資格の範囲
制度の名前だけで判断せず、実際にどこまで支援してもらえるかを見ることが大切です。
2-2.勤務時間や休暇の配慮
資格取得を目指すうえで、費用以上に大きな課題になるのが勉強時間の確保です。
施工管理の仕事は、現場対応や書類作成、協力会社との調整などで忙しくなりやすく、残業が続くと勉強時間を取るのが難しくなります。
資格取得支援に力を入れている会社では、講習日や試験日に休みを取りやすい、試験前の残業を調整してくれる、資格学校への通学に理解があるなど、時間面の配慮がある場合があります。
求人票だけでは分かりにくい部分ですが、面接や転職相談の場で「資格取得を目指す社員への勤務面の配慮はありますか」と確認しておくと安心です。
2-3.社内勉強会や先輩のサポート
会社によっては、社内勉強会や先輩社員のサポートがある場合もあります。
施工管理技士の試験では、実務経験や現場での理解が役立つ場面があります。すでに資格を持っている先輩から、勉強の進め方や実務経験の整理方法を聞ける環境は心強いものです。
また、実務経験証明や受検手続きについて社内に詳しい人がいる会社では、書類準備も進めやすくなります。
資格取得を目指す人が複数いる会社では、情報共有もしやすくなります。孤独に勉強を続けるより、同じ目標を持つ人がいる環境のほうが、継続しやすいこともあります。
2-4.対象資格の範囲
資格取得支援制度があっても、すべての資格が対象になるとは限りません。
施工管理技士の中でも、建築施工管理技士、土木施工管理技士、管工事施工管理技士、電気工事施工管理技士、建設機械施工技士など、会社の事業内容によって支援対象が変わることがあります。
たとえば、建築工事を中心に扱う会社では建築施工管理技士、設備工事会社では管工事施工管理技士や電気工事施工管理技士が重視されやすいでしょう。
自分が目指したい資格が、会社の支援対象に含まれているかを事前に確認しておくことが大切です。
3.実務経験を積める職場かどうかの見分け方
施工管理技士を目指すなら、資格取得支援制度だけでなく、実務経験を積める職場かどうかも重要です。
制度が整っていても、実務経験につながる仕事を任されなければ、資格取得やキャリアアップに結びつきにくくなります。
3-1.施工管理補助から担当者へ進めるか
未経験や経験が浅い方の場合、最初は施工管理補助から始まることがあります。
施工管理補助として、写真管理、書類作成、工程表の確認、安全書類の準備、協力会社との連絡などを経験しながら、少しずつ管理業務を覚えていく流れです。
ただし、補助業務のまま長く続き、担当できる範囲が広がらない職場では、実務経験やキャリアにつながりにくくなる可能性があります。
求人票や面接では、施工管理補助からどのように担当者へステップアップできるのかを確認しておきましょう。
3-2.工程・品質・安全・原価管理に関われるか
施工管理の実務経験を積むには、現場にいるだけでなく、管理業務に関われることが大切です。
工程管理、品質管理、安全管理、原価管理、施工写真の管理、図面確認、協力会社との調整など、どの業務を担当できるかを確認しましょう。
これらの経験は、資格取得だけでなく、職務経歴書を書くときにも重要な材料になります。
今日できることとして、今の職場で自分が担当している業務を「工程」「品質」「安全」「原価」「書類」「調整」に分けて書き出してみてください。どの経験が足りているか、どの経験を増やしたいかが見えやすくなります。
3-3.資格区分に合う工事を扱っているか
施工管理技士には、建築、土木、管工事、電気工事、建設機械などの区分があります。
自分が目指す資格と、会社が扱っている工事の内容が合っているかを確認することも重要です。
たとえば、管工事施工管理技士を目指したいのに、実際には管工事に関わる機会が少ない職場では、経験を積みにくい場合があります。土木施工管理技士を目指すなら、土木工事の現場に関われるかを見ておきたいところです。
求人票では「施工管理」とまとめて書かれていることもありますが、実際の工事内容は会社ごとに違います。自分が取りたい資格に合う現場があるかを確認しましょう。
3-4.実務経験証明に理解があるか
施工管理技士を目指すうえでは、実務経験証明の手続きが必要になる場合があります。
そのため、会社が資格制度や実務経験証明に理解があるかも大切です。
過去に施工管理技士を取得した社員がいる会社では、受検手続きや証明書類の確認に慣れている可能性があります。一方で、資格取得者が少ない会社では、手続きが本人任せになりやすいこともあります。
求人や面接で確認しにくい場合は、「施工管理技士の取得実績はありますか」「受検時の実務経験証明は会社でサポートしていますか」と聞いてみるとよいでしょう。
4.資格取得後の待遇で確認したいこと
資格取得支援がある会社を選ぶときは、取得前の支援だけでなく、取得後の待遇も確認しておきましょう。
資格を取った後に、手当や役割、昇格にどう反映されるのかが分かると、長期的なキャリアを考えやすくなります。
4-1.資格手当の金額と支給条件
資格手当がある会社では、保有資格に応じて毎月手当が支給される場合があります。
ただし、金額や支給条件は会社ごとに異なります。1級施工管理技士と2級施工管理技士で金額が違う会社もあれば、特定の資格だけが対象になる会社もあります。
また、資格を持っているだけで支給されるのか、該当する現場を担当した場合だけ支給されるのかも確認しておきたいところです。
資格手当を見るときは、金額だけでなく、対象資格、支給条件、併給の可否まで確認すると安心です。
4-2.昇格や担当現場への反映
資格取得後に、どのような役割を任されるかも重要です。
資格を取ったことで、施工管理補助から担当者へ進めるのか、主任技術者や現場代理人の候補になるのか、大きな現場を任される可能性があるのかを確認しましょう。
資格取得が昇格条件に含まれている会社では、キャリアの道筋が見えやすくなります。
一方で、資格を取っても担当業務が変わらない会社では、待遇にも反映されにくい場合があります。資格を取った後の仕事内容まで確認しておくことが大切です。
4-3.責任が増えたときのサポート体制
資格を取得すると、現場で任される役割が増えることがあります。
責任ある仕事を任されることは、キャリアアップにつながります。ただし、責任だけが増えて、サポート体制や手当がない状態では、負担が大きくなりやすいです。
確認したいのは、上司や本社のフォロー、書類作成のサポート、現場の人員体制、トラブル時の相談先などです。
資格取得後の働き方まで見ておくことで、「取った後に大変になるだけ」という不安を減らしやすくなります。
4-4.年収全体にどう反映されるか
資格手当があっても、年収全体で見たときにどれくらい変わるのかは会社によって違います。
資格手当、基本給、賞与、残業代、役職手当、現場手当、出張手当などを含めて、年収全体を確認しましょう。
資格手当だけを見ると魅力的でも、基本給や賞与が低ければ、年収アップにつながりにくい場合があります。反対に、資格手当の金額は大きくなくても、昇格や賞与評価に反映される会社では、長期的に年収が上がる可能性があります。
資格取得を収入につなげたいなら、手当だけでなく、会社の評価制度全体を見ることが大切です。
5.求人票で見るべき資格支援のポイント
資格取得支援がある会社を探すときは、求人票の見方が重要です。
「資格取得支援あり」という一文だけで判断せず、制度の中身や働き方まで確認しましょう。
5-1.「資格取得支援あり」の具体的な中身
求人票に「資格取得支援あり」と書かれていても、内容は会社によって異なります。
受検料だけを補助する会社もあれば、講習費、教材費、合格祝い金、資格手当まで用意している会社もあります。
求人票を見るときは、支援制度の具体的な内容が書かれているかを確認しましょう。内容があいまいな場合は、面接や転職相談の場で質問しておくことが大切です。
5-2.未経験者・経験者それぞれの育成体制
資格取得支援を見るときは、自分の経験年数に合う育成体制があるかも確認しましょう。
未経験者や経験が浅い方なら、施工管理補助から学べる環境、先輩の同行、研修制度、OJTの内容が重要です。
経験者なら、資格取得後にどのような現場を任されるのか、現場代理人や主任技術者として評価されるのか、年収にどう反映されるのかを見たいところです。
同じ「資格取得支援あり」でも、未経験者向けなのか、経験者のキャリアアップ向けなのかで意味が変わります。
5-3.対象資格と会社の事業内容の一致
求人票では、対象資格と会社の事業内容が合っているかを確認しましょう。
たとえば、管工事施工管理技士を目指すなら、空調・給排水・衛生設備などの工事を扱っている会社かどうかが重要です。土木施工管理技士を目指すなら、道路、河川、橋梁、造成などの土木工事に関われるかを見ておきたいところです。
会社の事業内容と目指す資格が合っているほど、実務経験を積みやすくなります。
求人票の職種名だけでなく、工事内容、担当業務、施工実績まで確認しておきましょう。
5-4.働き方と勉強時間の両立
資格取得を目指すなら、働き方と勉強時間の両立も大切です。
残業が多すぎる、休日出勤が続く、遠方出張が多いといった働き方では、勉強を継続しにくくなります。
求人票では、残業時間、休日数、繁忙期、出張や転勤の有無を確認しましょう。資格学校に通う予定がある方は、勤務時間や休日との相性も見ておく必要があります。
資格取得支援がある会社でも、実際に勉強時間を確保できるかどうかは別の問題です。制度と働き方をセットで確認しましょう。
6.資格取得を支援してくれる求人を確認する
施工管理技士を目指すなら、資格取得に理解のある会社で経験を積むことも大切です。
今の会社で受験費用の補助がない、実務経験を積みにくい、合格後の評価が見えないと感じる場合は、資格取得を支援してくれる求人を確認してみるのも一つの方法です。
6-1.施工管理求人.jpで相談できること
施工管理求人.jpは、施工管理をはじめ、建設業界の求人に特化した転職支援サービスです。
施工管理、発注者支援、設計、積算、購買など、建設業界の経験を活かせる求人を相談できるため、資格取得を目指す方や、資格取得後のキャリアを考えたい方にも使いやすいサービスです。
資格取得支援制度がある会社、実務経験を積める会社、資格手当がある会社など、自分だけでは見分けにくい条件を確認しながら求人を探せる点が特徴です。
6-2.資格取得前でも情報収集に使える
転職支援サービスは、資格を取ってから使うものと思われがちです。
しかし、資格取得前でも、どの会社なら実務経験を積みやすいか、どの資格が求人で評価されやすいか、資格取得支援がある会社はどのくらいあるかを知ることは役立ちます。
たとえば、次のような点を確認できます。
- 資格取得支援制度がある求人
- 施工管理補助から経験を積める求人
- 1級・2級施工管理技士を評価する求人
- 資格手当や合格祝い金がある会社
- 実務経験を積みやすい現場がある会社
転職を急いで決める必要はありません。まずは、資格取得を支援してくれる職場がどのようにあるのかを知るだけでも、今後の判断材料になります。
6-3.資格を取った後の働き方まで考える
施工管理技士の資格は、取ることがゴールではありません。
取得後にどのような現場を任されるのか、どのように待遇へ反映されるのか、将来どの職種へ広げられるのかまで考えることで、資格の価値を活かしやすくなります。
今の会社で資格取得の支援が少ないと感じる場合でも、ほかの会社では受験費用や講習費用の補助、資格手当、実務経験を積める環境が整っている可能性があります。
資格取得を目指すなら、勉強のしやすさだけでなく、資格を取った後に評価される環境かどうかも確認しておきましょう。
まとめ
施工管理の資格取得支援がある会社とは、受検料や講習費用の補助だけでなく、実務経験を積める現場や、合格後の資格手当・昇格制度まで整えている会社です。
求人票に「資格取得支援あり」と書かれていても、支援内容は会社によって異なります。受検料、教材費、講習費、合格祝い金、資格手当、勤務時間の配慮、実務経験証明への理解など、具体的な中身を確認することが大切です。
7-1.資格取得支援がある会社を見分ける確認ステップ
- 支援制度の中身を確認する: 受検料、教材費、講習費、合格祝い金、資格手当のどこまで対象かを見ましょう。
- 実務経験を積めるか確認する: 施工管理補助から担当者へ進めるか、工程・品質・安全・原価管理に関われるかを確認します。
- 目指す資格と事業内容が合うか見る: 建築、土木、管工事、電気工事など、自分が目指す資格に合う現場があるかを確認しましょう。
- 資格取得後の待遇を確認する: 資格手当、昇格、担当現場、役職への反映を見ておくと、長期的なキャリアを考えやすくなります。
- 働き方と勉強時間の両立を見る: 残業、休日、出張、試験前の配慮など、勉強を続けられる環境かどうかも大切です。
資格取得は、自分の努力だけで進めるものと思われがちです。しかし、実務経験を積める環境や、会社の支援制度によって、準備のしやすさは大きく変わります。
今の会社で資格取得の準備が進みにくいと感じるなら、資格取得支援がある会社や、施工管理経験を評価してくれる会社を確認してみましょう。比較する材料が増えるだけでも、これからの働き方を考えやすくなります。
出典
【注1】:「令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります|国土交通省」
URL:https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001707687.pdf
【注2】:「令和6年度技術検定のスケジュール等を公表しました|国土交通省」
URL:https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo13_hh_000001_00202.html
【注3】:「建設業の人材確保・育成に向けて|国土交通省」
URL:https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001305188.pdf
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