建築・土木関連の資格について知りたい方必見!資格概要や試験について

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「スキルアップしたいから」「仕事に役立つものだから」など、土木・建築関連の資格取得を考えている方は多いでしょう。資格は専門知識を習得しているあかしになるので、就職・転職・給料などあらゆる面でメリットが生まれます。土木・建築関連でも資格は多種多様です。求めている資格を取得するためには、まず、資格の基本知識や種類について知らなければなりません。

そこで、本記事では、土木・建築関連の資格とは何なのか、資格の概要や試験など詳しく説明します。

  1. 建築の資格について
  2. 建築施工管理技士について
  3. 管工事施工管理技士について
  4. 土木施工管理技士について
  5. 建築機械施工技士について
  6. 電気工事施工管理技士について
  7. 土木・建築に関してよくある質問

この記事を読むことで、土木・建築関連の資格を取得するために必要な情報を知ることができます。土木・建築関連の資格を取得したい方は、ぜひ参考にしてください。


1.建築の資格について

建築の資格といえば、何を最初に思い浮かべるでしょうか。資格といっても、建築のあらゆる分野に携わる資格があり、多種多様です。そこで、どんなものがあるのか、最近の傾向も踏まえて建築の資格を見ていきましょう。

1-1.どんなものがあるのか

建築の代表的な資格といえば、「建築士」です。建築士は建設計画や精算などをおこなうために必要な資格になります。また、建築士と同じくらい知られているのが「建築施工管理技士」です。建築施工管理技士は高度な施工技術を維持し、建設工事の安全・品質の向上を図ります。ほかにも、「建築設備士」や「土木施工管理技士」「基礎施工士」「管工事施工管理技士」「設備士」など、工事や設計・設備に関する資格は幅広いです。

1-2.難易度・就職のメリット

資格を取得する際、‟難易度”が気になる方は多いでしょう。建築の資格の中で最も難易度が高いのは、「コンクリート診断士」です。コンクリート診断士はコンクリートの劣化程度を診断する民間資格になります。次いで、「建築士」「下水道技術検定」「建築物環境衛生管理技術者」です。難易度が高くともきちんと勉強すれば取得できます。また、有資格者を求めている企業は多いので就職に役立つでしょう。難易度の詳細は以下のURLで確認できるのでぜひチェックしてください。

土木・建築資格難易度ランキング

1-3.最近の傾向

最近の建築業界は、新築よりも建て替え・リフォームが増えてきています。特に、東日本や熊本・鳥取地震など多発しているため、‟耐震性の高い住宅”のニーズが増加しているのです。そのため、幅広い知識ではなく、土木・測量・設備・室内設計など、建築分野全体が専門的な知識・技術を求めています。建築分野は幅広いので、分野をしぼって適切な資格を取得したほうがいいでしょう。

1-4.取得すべき建築の資格は?

自分が何をしたいのかによりますが、現場の監理技術者や責任者になれる資格は役立ちます。たとえば、「建築施工管理技士」「管工事施工管理技士」「土木施工管理技士」「建築機械施工管理技士」「電気機械施工管理技士」です。これらは、施工管理技士国家資格の一種になります。従業員に指導する立場で働くことができ、専門知識だけでなくコミュニケーション・リーダーシップ力も養える資格です。

2.建築施工管理技士について

建築施工管理技士は、建築士に次いで建築業界で役に立つ資格だといわれています。一体、どんな資格になるのか詳しく見ていきましょう。

2-1.どんな資格か

鉄筋・大工・内装仕上げ工事など、建築工事の施工計画を作成したり、現場での工事進行を指揮・監督したりする資格です。一級・二級の建築施工管理技士があり、一級は大規模工事、二級は中小規模工事を担当することになります。

2-2.求人・就職のメリット

多くの企業・事業所が建築施工管理技士の資格者を求めています。建築の施工管理をおこなうために必要な知識を習得しているため、ニーズは高いです。資格手当や給料面においても待遇がいいでしょう。就職・転職に役立つこと間違いないです。

2-3.難易度・合格率

気になる難易度ですが、国家資格の難易度は「普通」です。近年の合格率を見てみると、1級はおよそ38~50%、2級はおよそ34%~48%になっています。そこまで難しくないので、きちんと勉強すれば一発合格も夢ではありません。

2-4.受験の概要

建築施工管理技士の資格を取得するには、一般財団法人建築業振興基金が実施している技術検定に合格しなければなりません。一級・二級にわかれている建築施工管理技士は、それぞれ学科・実地試験があります。また、学歴・経験など受験資格が細かく決められているので要注意です。詳細は、建設業振興基金のホームページに記載されているのでチェックしてください。

一級建築施工管理技士受験資格二級建築施工管理技士受験資格

2-5.勉強法について

建築施工管理技士は応用問題よりも基本をしっかり理解することが大切です。特に、二級よりも難しい一級は、基本を理解しなければ問題がとけません。数冊のテキストで勉強するのではなく、1冊のテキストを何十回も読み込んでください。読めば読むほど、基本を頭の中に入れることができます。

2-6.そのほか

一級の建築施工管理技士は一定規模以上の民間工事において、「監理技術者」になることができます。監理技術者とは、現場の技術水準を確保するために配置される技術者のことです。作業員たちの指導・指示をおこなえるので、指導力も身につきます。ただし、監理技術者になるには、‟監理技術者講習”を受講しなければなりません。講習会に関しては、以下の日本建築士会連合会のホームページを確認してください。

日本建築士会連合会

3.管工事施工管理技士について

施工管理技士の1つになる「管工事施工管理技士」も、建築関連の資格で人気があります。資格の概要をきちんと把握して試験に挑みましょう。

3-1.どんな資格か

管工事施工管理技士は、空調設備や暖冷房設備・給排水・給湯設備などの施工管理をおこなう資格です。主に、管工事に関する配管設備工事全般を取り扱います。管工事施工管理技士は、1級と2級があり、1級は指導監理的業務、2級は技術者として施工管理に携わることができるのです。

3-2.求人・就職のメリット

無資格者よりも有資格者のほうが採用される確率が高いです。特に、2級よりも1級管工事施工管理技士のほうが就職に役立ちます。なぜなら、1級管工事施工管理技士は営業所・工事現場ごとに設置義務があるからです。「いきなり1級を受験するのは不安だから」と、2級から取得して1級に挑戦する方もいますよ。

3-3.難易度・合格率

管工事施工管理技士の難易度は「普通」です。近年の合格率を見てみると、1級が50%前後、2級が45%~60%前後になっています。決して易しくはありませんが、しっかり勉強すれば合格できる範囲です。

3-4.受験の概要

管工事施工管理技士の受験資格は、学歴だけでなく「実務経験」も決められています。実務経験がまったくない方は受験資格がありません。そのため、管工事施工管理技士の実務経験を積み重ねながらほかの試験に挑戦するという方が多いです。試験は1級・2級ともに学科・実地試験があります。受験資格などの詳細は、主催の全国建設研修センターのホームページで確認してください。

1級受験資格ページ2級受験資格ページ

3-5.勉強法について

管工事施工管理技士の勉強は実地試験に力を入れましょう。受験資格に実務経験があるので、基本的な内容は答えることができます。学科試験は選択式ですが、実地試験はすべて記述式です。施工全般・工程管理・法規・経験記述の問題が出てきます。自分が今まで経験してきた内容を含めた回答が必要でしょう。

4.土木施工管理技士について

土木分野に必要となる「土木施工管理技士」とは、一体どんな資格なのでしょうか。

4-1.どんな資格か

土木施工管理技士は、土木作業中心の工事現場で施工管理者として作業をおこないます。主に、河川・道路・橋梁(きょうりょう)などの土木工事を担当するでしょう。土木工事現場での工程・安全管理・施工管理計画に努めます。等級は1級・2級の2つです。

4-2.求人・就職のメリット

道路・橋・トンネル・ダムなど高度の知識を必要とする現場で重宝されるでしょう。特に、大規模土木工事では、工事に大切な施工管理ができるので求人数も多いです。近年、1級土木施工管理技士の優遇が高まりつつあります。なぜなら、1級は3年以上の実務経験が必要なので、即戦力になるからです。

4-3.難易度・合格率

土木施工管理技士の難易度は「普通~やや易しい」です。近年の合格率を見てみると、1級がおよそ20%、2級がおよそ40%になります。学科試験のほうが合格率は高く、実地試験に多くの方が苦戦しているといえるでしょう。しかし、勉強をコツコツ積み重ねていけば合格できる資格です。

4-4.受験の概要

1級・2級ともに受験資格があります。学歴によって実務経験の年数が異なるため、試験を受ける前に必ずチェックしてください。試験を実施している全国建設研修センターのホームページで確認できます。1級・2級どちらとも学科・実地試験をパスしなければなりません。

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4-5.勉強法について

学科試験は選択問題と必須問題があります。必須問題となる「共通工学」と「施工管理」は全問解答しなければなりません。そのため、土木施工管理技士は「共通工学」と「施工管理」を中心に勉強してください。また、実地試験の記述式は、より簡潔にまとまりのある文章を心がけましょう。

4-6.そのほか

1級の土木施工管理技士は、土木工事の監理技術者・主任技術者として働くことができます。一方、2級は主任技術者として施工計画の作成や工程管理などをおこなうでしょう。監理技術者になれるのは1級だけです。よりスキルアップを目指したい方は、1級取得を目指しましょう。

5.建築機械施工技士について

建築工事には、機械が必要不可欠です。建築機械を扱う際、役に立つ資格が「建築機械施工技士」になります。

5-1.どんな資格か

建築機械施工技士は、建築現場で建築機械施工に関する運転操作などをおこなう資格です。監督技術者や主任技術者として現場の責任者に認定できる資格でもあります。また、1級・2級と2つにわかれており、2級建築機械施工技士はさらに第1種~第6種に分類されるのです。分類は以下のとおりになります。

  • 第1種:ブルドーザー(6~12t級)
  • 第2種:油圧ショベル(バックホウ)(山積0.28~0.45m3級)
  • 第3種:モータ・グレーダ(3.1m級)
  • 第4種:ロード・ローラ(10~12級)
  • 第5種:アスファルト・フィニッシャ(舗装幅2.5~4.5m級)
  • 第6種:アースオーガ(杭打機40~50t吊級)

5-2.求人・就職のメリット

建築工事現場に必要な機器の資格になるため、重宝する企業・事業場は多いです。特に、機械を扱う大規模工事で採用されるでしょう。就職のメリットは大きいので、取得したほうが役立ちます。

5-3.難易度・合格率

難易度は「普通~やや易しい」です。近年の合格率は1級の学科が40%前後、実地が80%前後、2級の学科が60%前後、実地が90%になります。学科試験をクリアすれば、高確率で合格できるといってもいいでしょう。

5-4.受験の概要

1級・2級ともに受験資格があります。どちらも実務経験が必要になるので、初心者は受験できません。2級は実務経験6か月~と少ないので受けやすいでしょう。試験内容は、学科・実地試験の2つになります。詳細は主催の日本建築機械施工協会のホームページを確認してください。

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5-5.勉強法について

学科試験の合格率が低いですが、パスすれば高確率で実地試験も合格できます。よって、建築機械施工技士は学科試験を中心に勉強をしてください。学科試験は、土木工学・建築機械原動機・石油燃料・潤滑剤・建築機械・建築機械施工法・法規の7科目です。7科目を徹底的に理解し、基礎を把握しておけば合格できます。

5-6.そのほか

受験資格の実務経験が満たされれば、1級に挑戦してください。なぜなら、1級建築機械施工技士は各種建設機械を用いた施工の‟指導・監督的業務”ができるからです。働いている従業員のうえに立ち、指導・指示ができるでしょう。

6.電気工事施工管理技士について

最後に紹介する「電気工事施工管理技士」は、建築業界の‟電気”に関係する資格です。電気系統の仕事に就きたい方は、ぜひチェックしてください。

6-1.どんな資格か

電気工事施工管理技士は、電気工事の監督・管理をおこなう上級技術者です。1級・2級にわかれており、それぞれ従事できる職務の範囲が異なります。1級は特定建設業の選任技士、2級は一般建設業の専任技術者になれるのです。

6-2.求人・就職のメリット

主に、電気工事の施工計画作成や工事の工程・安全管理をおこないます。電気分野のプロフェッショナルといってもいいでしょう。電気工事施工管理技士の資格を取得すれば、電気工事業界でひっぱりだこです。求人・就職だけでなく、給与・昇給にも役立ちます。

6-3.難易度・合格率

気になる難易度ですが、電気工事施工管理技士は「普通」です。近年の合格率を見てみると、1級がおよそ25%前後、2級がおよそ35%~40%になります。決して高い数値ではありませんが、きちんと勉強すれば合格できる範囲です。

6-4.受験の概要

試験は受験資格を満たさなければなりません。1級・2級ともに学歴・実務経験など細かく決められています。主催の建設業振興基金のホームページで確認してください。また、試験科目は学科試験と実地試験の2つです。

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6-5.勉強法について

学科試験の試験科目は「電気工学」「施工管理法」「法規」の3科目です。科目数が少ないので、勉強しやすいでしょう。基本はもちろんのこと、応用問題もいくつかといておいてください。また、実施試験は施工管理法に関する筆記試験です。施工管理法を徹底的に理解しておきましょう。

6-6.そのほか

1級電気工事施工管理技士を取得すると、「建築設備士」の受験資格が得られます。建築設備士は建築士に建築設備の設計や工事監理に関するアドバイスができる資格です。スキルアップできるので、1級を取得したらぜひ建築設備士を目指してください。ただし、建築設備士を受験するには実務経験が2年必要です。

7.土木・建築に関してよくある質問

土木・建築に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

7-1.土木・建築関連資格の就職先は?

主な就職先は、建築会社や土木工事会社になるでしょう。資格を取得すれば、大手ゼネコンへの就職・転職も期待できます。

7-2.資格手当はいくらになるのか?

企業にもよりますが、資格手当は国家資格になると5,000円~3万円です。経験が豊富な人ほど資格手当の金額もアップするでしょう。

7-3.最も年収が高い土木・建築関連の資格は?

年収1,000万円以上稼ぐ建築士が最も高いです。施工管理技士も主任技術者や監理技術者という立場になれば、年収700万~900万円になります。経験年数や立場がうえになればなるほど昇給が期待できるでしょう。

7-4.受験資格がない土木・建築関連の資格はあるのか?

事務系の仕事に「建設業経理検定」があります。建設業に関係する会計学・簿記など実務処理の知識が身につく資格です。現場に役立つ資格としては、「測量士」「クレーン・デリック運転士」「採石業務管理者」などがあります。

まとめ

土木・建設関連の資格といっても非常に幅広いです。まずは、あなたが目指している仕事や分野を明確にして適切な資格を選択したほうがいいでしょう。国家資格の施工管理技士関連は、転職・就職・スキルアップに役立つ資格です。受験条件のある資格は、現場で実績を重ねながら目指してください。専門的な知識を身につけて、スキルアップにつなげましょう。

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