
給水管の種類や材質を徹底解説! 破損の調べ方や修理方法も!
2016/03/22
2016/11/09
私たちが毎日使う水道。しかし、その水道がどのように引かれているのかはあまり知られていません。
また、水道に不具合が生じたらどこに修理を依頼すればいいのか、も分からない方が多いでしょう。
そこで、今回は給水管の種類と材質についてご紹介します。
給水管の歴史は大変古く、戦前からあるのです。
しかし、劣化や老朽化が進めばいろいろな不具合も起こりやすいでしょう。
ぜひこの記事を読んで給水管についての知識を深めてください。
給水装置工事主任技術者の資格取得を目指している方も必見ですよ。
1.給水管とは?
水道の蛇口をひねれば水が出るのは、給水管が蛇口まで伸びているからです。
給水管は水道局が設置した配水場から給水地区まで水を運ぶ配水管につながっています。
水道は水道局が管理や整備をしているのですが、給水管だけはそれが引かれている土地家屋の持主が、管理や整備をしなくてはなりません。
ですから、水道の調子が悪くなったという場合、それが配水管か給水管が原因かによって修理をする人が変わってくるのです。
ちなみに、配水管に不具合が生じた場合は、広い範囲で影響が出ます。
ですから、水道局も定期的に整備や管理をしているのです。
そのため水道に不具合が出た場合、その多くが給水管の原因になります。
2.給水管の種類や材質とは?
この項では給水管の種類や管に使われる材質などについてご紹介します。
給水管を交換する機会はめったにありません。
ですから、築年数の古い建物に使われている給水管の中には劣化が進んだものも少なくないのです。
2-1.給水管の材質とは?
給水管には、主に金属製のものと樹脂製のものがあります。
古くは鉛が使われてきましたが、水中に有害物質が溶け出すために徐々に使われなくなりました。
その後、亜鉛めっき鋼管(白管)というものが主流になりましたが、これも劣化してくると水道管の中にさびが発生し、水が赤くなるという不具合が生じます。
築年数のたったマンションなどでは、今でもしばらく使っていない水道管から赤っぽい水が出てくることがありますが、これは、給水管のせいなのです。
その後、さらに改良が進み金属管と樹脂製の管の両方が使われるようになりました。
現在、給水管の性能で最も重要視されているのが、耐震性です。
地震による揺れで給水管が破損すると復旧までに長い時間がかかります。
また、給水管が破損すれば、水が漏れだして室内が大変なことになるでしょう。
2011年に発生した東日本大震災では、従来の基準では安全といわれていた配水管に多数の破損が確認されました。
ですから、現在の配水管はより自身に強いものが使われています。
2-2.給水管の種類とは?
給水管は、水だけを通すものと水とお湯の両方を通すものがあるのです
ライニング鋼管というのは、ステンレス管の中を塩化ビニール樹脂でコーティングしたもので、腐食などが起こりにくくなっています。
また、冷水でも温水でも対応できるので、今の配水管はこのようなものが使われていることが多いでしょう。
さらに、それとは別に金属管や樹脂管も使われています。
そして、耐火二層管といって中身が塩化ビニールで外側をモルタル繊維で覆った配水管は、防火地区の建物やマンション、さらに公共施設などで使われているのです。
耐火二層管は吸音性、防音性もあるため、マンション内の壁を通すのに最適。
古いマンションに比べて新しいマンションはあまり音がしないのは、壁の中を通る水道管が変わったからなのですね。
3.配水管に起こる不具合とは?
この項では、配水管に起こる不具合をご紹介します。
普段何気なく使っている配水管ですが、永遠に使えるというわけではありません。
条件によっては劣化して不具合を起こすこともあるでしょう。
3-1.配水管の腐食
配水管の不具合の中で最も起こりやすいものです。
配水管は古いものほど金属が使われていることが多いので、長い年月水を通していると腐食していくでしょう。
前述したように、内部が腐食してくると、さびが浮いてきて蛇口から出る水が赤く染まることもあります。
これを「赤水」といって、命に影響が出るわけではありませんが、やはり水の味は落ちるのです。
また、配水管の腐食によって穴が開くとそこから水が漏れて水道料金がはね上がることもあでしょう。
3-2.配水管のずれ
配水管は、長い一本の管ではありません。
いくつもの管を組み合わせて蛇口まで管を引っ張っているのです。
ですから、つなぎ目がずれたりはずれたりすれば、底から水が漏れてしまうでしょう。
配水管のずれは配水管の老朽化が大きな原因ですが、そのほかにも地震などで激しく地面が揺さぶられたときにずれる可能性もあります。
3-3.水漏れ
配水管がずれたり破損したりすれば、水が漏れます。
全く水を使わない日はありませんから、たとえ少量でも水が漏れていけばやがてあたり一面は水浸しになるでしょう。
マンションのような集合住宅では、壁の中に配水管が通っていますから壁から水がしみ出してきます。
一軒家の場合は、土台が水浸しになって腐ることもあるでしょう。
4.配水管の破損はどうやって調べる?
配水管の破損やずれは、派手に起これば蛇口をひねっても水が出なくなります。
これならば不具合をすぐに気づけるでしょう。
しかし、問題は破損やずれが少なく、水がちょろちょろと流れ出している場合です。
この場合は、水道料金で破損が分かることもあります。
常に水が出っぱなしの場合は、水道料金ははね上がるのです。
ですから、使用量が極端に増えた場合は、水道局から「漏水していませんか?」と確認が入ります。
そのような連絡が来たら、業者に連絡をして検査してもらいましょう。
5.配水管の修理方法
配水管が壊れたりした場合は、指定給水装置工事事業者に依頼して修理や取り換えを行います。
この指定給水装置工事業者でないと、配水管の工事はできません。
最近は、テレビで「水道トラブルにすぐに駆けつけます」という業者が盛んに宣伝していますが、これはあくまでも蛇口などのトラブルです。
配水管のトラブルには対応できませんので注意しましょう。
また、配水管は30年以上たった場合はいつ壊れてもおかしくありません。
ですから、築30年を超えた家に住んでいる方は、ぜひ一度配水管の様子を調べてもらいましょう。
赤さびなどが盛んに出るようになったら要注意です。
6.おわりに
いかがでしたか?今回は配水管の種類や材質についてご紹介しました。
水道管といってもいろいろな種類があることがお分かりいただけたでしょう。
ちなみに、ただ水道管というど、浄水と下水の両方を指します。
配水管といった場合は、浄水が通る管ですので覚えておきましょう。
また、配水管だけでなく下水を流す排水管のトラブルにも気をつけてください。
特に、何でもかんでも流してしまうと、排水管がつまって逆流してくることもあります。
マンションなどでそれが起こると大変なことになるでしょう。
ですから、流れが悪いなと思った場合は、パイプの通りをよくする薬剤などを使ってつまりを解消してください。
手に負えない場合は、業者を呼びましょう。
完全につまってしまうと処置が大変になりますので、早めに呼んでください。
なお、配水管が壊れて水が止まらないという場合は、止水栓をしめましょう。
水が止まったら、落ち着いて修理を依頼してください。
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