
平成30年度新設! 電気通信工事施工管理技術検定の内容や取得のメリット
2017/06/07
2017/12/01
電気通信工事施工管理技術検定とは、30年ぶりに国土交通省が追加を検討している技術検定です。この検定に合格すれば、電気通信工事施工管理技士の資格を取得できます。電気通信工事に関しては、工事量は増加しているのに監理技術者は逆に減少傾向にあったため、技術者不足が問題になっていました。取得すれば、電気通信工事の技術が証明できるだけでなく、転職などにも大変有利になることでしょう。
今回は、電気通信工事施工管理技術検定について、現時点で分かっている試験内容や受験資格などを解説します。
この記事を読めば、来年度以降に電気通信工事施工管理技術検定を受ける場合の参考にもなることでしょう。電気通信工事施工管理技士の資格に興味がある方は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.電気通信工事とはどのような工事?
電気通信工事とは、
- 有線および無線通信設備
- 放送機械設備
- データ通信設備
- 空中線設備工事
などを指します。もう少し分かりやすく説明すると、施設内で電話および携帯電話・インターネットを使えるようにするための工事のことです。また、大型のコンピューターを設置する工事やTV電波障害を防除する設備も電気通信工事に含まれます。一般住宅から大型商業施設まで、建設をする際には必要な工事です。建物を建設する際、インターネット回線工事と電話回線工事を同時に行うところも珍しくありません。また、Wi-Fiを使えるようにする工事を行う施設も増えてきています。
そのため、現在は前述したように工事数は増えているのに技術者が不足している、という事態になっているのです。
2.電気通信工事施工管理技術検定が制定される理由
この項では、電気通信工事施工管理技術検定が制定された理由や、現在ある電気通信工事に関する資格について解説します。なぜ、30年ぶりに新しく技術検定の制定が検討されているのでしょうか?
2-1.現在制定されている資格について
現在、電気通信工事に関する資格は「電気通信主任技術者」と「技術士」だけです。電気通信主任技術者は電気通信工事のスペシャリストとして、電気通信設備の工事・維持および運用の監督を行える資格ですが、現在のところ原則として事業用電気通信設備を直接に管理している事業所にしか、選任義務がありません。
一方技術士は、電気電子部門の有資格者であれば電気通信工事の知識がありますが、多くの場合専任技術者として働くため、直接工事を監督するような例は少ないでしょう。
2-2.施工管理技士とは?
施工管理技士とは、主任技術者や監理技術者として、工事現場で安全管理や施工管理・技術者の監督業務などを行うことのできる資格です。土木・建築・管工事・電気・建設機械など複数の施工管理技士資格が制定されており、安全かつ計画通りに建設工事が進むように仕事を行っています。現在、電気通信工事の主任技術者や監理技術者を務めているのは、電気工事施工管理技士などです。電気通信工事施工管理技士が制定されれば、より専門的な知識と技術を持つ技術者が、主任技術者や監理技術者を務められるでしょう。
2-3.電気通信工事施工管理技術検定が制定された理由
前述したように、電気通信工事は昔に比べて種類も工事数も増えました。20年ほど前までは有線通信設備だけでよかった施設でも、現在は無線通信設備やデータ通信設備が必須になっています。また、携帯電話の基地局に代表される空中線設備工事も当分の間増え続けるでしょう。その反面、電気通信工事に関する資格は2つしかなく、工事の監督ができる技術者が圧倒的に不足しているのです。
電気通信工事施工管理技術検定が実施されるようになれば、電気通信工事を行う工事現場では、必ず有資格者が主任技術者や監理技術者を務めなくてはなりません。有資格者は引っ張りだこになることでしょう。また、電気通信主任技術者や電気工事士・電気主任技術者の資格を取得している方も、資格を取得すれば仕事の幅が広がります。
3.電気通信工事施工管理技術検定について
この項では、電気通信工事施工管理技術検定の試験科目など、現時点で分かっていることを紹介します。2017年6月以降、順次情報が公開されていくので、この記事と併せて確認してみてください。
3-1.資格の種類
現時点では、他の管理施工技師と同じく1級と2級が制定されています。1級を取得すれば監理技術者になることが可能です。2級を取得すれば、主任技術者の選任を受けることができます。職務内容は1級・2級ともに同じです。施工計画を立てる・工事の施工管理・工事の監督業務などを行います。
3-2.資格を取得する方法
現在のところ、電気通信工学等・施工管理法・法規などの学科試験と施工管理の実地試験を受験し、合格すれば資格取得が可能です。他の施工管理技士の試験と同じならば、学科試験を合格した方だけが実地試験を受けられます。また、実地試験は論述形式の試験である可能性が高いでしょう。現在のところ、電気工事施工管理技士の試験科目との共通しているものが多いのですが、電気通信工学に関する問題も出題されると見られています。
3-3.実施時期など
電気通信工事施工管理技術検定は、平成30年度からの実施が検討されています。現在のところ決まっている項目などについては、国土交通省のホームページから確認できますので、興味がある方は確認してみてください。
3-4.受験資格について
施工管理技士の受験資格を得るためには、一定の実務経験が必要です。電気通信工事施工管理技術検定も同じように、大学・短大・専門学校をなどを卒業した後、電気通信主任技術者などの資格を取得し、一定の実務経験を得れば受験資格が得られると見れれています。ただし、現在のところ受験資格を得るための正確な実務経験の年数は決まっていません。続報が待たれるところです。
国土交通省のホームページ内で、電気通信工事施工管理技術検定の受験要件などがPDF形式で公開されているので、興味がある人は確認してみてください。ただし、現在の時点では実施時期等は未定となっており、PDFに記載されている条件も変更になる可能性があります。ですから、ぜひ資格を取得したいという方は、定期的に国土交通省のホームページなどをチェックしてみてください。
4.まとめ
いかがでしたか? 今回は、30年ぶりに制定される電気通信工事施工管理技術検定について、解説しました。これから受験の主催団体や申し込み方法、受験日などの情報が出てくると思いますので、興味がある方は国土交通省のホームページなどをチェックし続けるとよいでしょう。電気工事士や電気通信主任技術者を取得している方は、仕事の幅を広げるチャンスですので、資格取得に挑戦してみませんか?
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