
ボイラーの資格を取得したい方必見!!ボイラー取扱作業主任者とは?
2016/06/17
2016/11/07
ボイラーとは、水を沸かして水蒸気に替え、その力を利用する熱源装置です。
動力源だけでなく暖房や給湯などにも使われます。
ボイラー取扱作業主任者とは、文字どおりボイラーを取り扱うことのできる資格の中でも上位に位置するものです。
需要が高く、年齢に関係なく就職や転職に有利なので、社会人にも人気の資格になります。
そこで今回は、ボイラー取扱作業主任者やそのほかのボイラー関係の資格についてご紹介しましょう。
現在のボイラーは資格がなくても取り扱えるようなものも多くなってきていますが、やはり安全のために有資格者を求める企業も少なくありません。
ボイラー取扱作業主任者の資格を取得したいと考えている方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
1.ボイラー取扱作業主任者とはどんな資格?
始めに、ボイラー取扱作業主任者の定義や資格取得の方法をご紹介します。
ボイラー技士と何が違うのでしょうか?
1-1.ボイラー取扱作業主任者とは?
ボイラー取扱作業主任者とは、労働安全衛生法に定める作業主任者のひとつです。
一定規模以上のボイラーを設置し取り扱う事業場で、選任が義務づけられています。
つまり、ボイラーを安全に取り扱うための資格なのですね。
選任されるのはボイラー技士の資格、特級~1級を取得している方か、ボイラー取扱技能講習を受けていることが条件になります。
さて、こうしてみるとわざわざボイラー技士の資格を取得しなくても、講習を受ければいいのだな、と思う人もいるかもしれません。
しかし、講習を受けただけの人と、ボイラー技士の資格を取得している人とでは扱えるボイラーの規模が変わってくるのです。
1-2.ボイラー取扱作業主任者の選任が必要なボイラーとは?
ボイラー取扱作業主任者の選任が必要なボイラーは、簡易、小型、小規模、熱伝導面積が25平米未満、250平米以上、500平米以上にそれぞれ分類されます。
特級ボイラー技士の資格を取得していると、これらすべてのボイラーの取扱作業主任者になれるのです。
では、講習を受講しただけではどうでしょうか?
これですと小型までしか扱えません。ですから、大きな規模のボイラーの取扱作業主任者になりたい場合は、ボイラー技士の資格を取得する必要があるのです。
ちなみに、講習会は一般財団法人日本ボイラ協会で行っています。
全国に支部があり、申し込み方法がそれぞれ異なっているので、ホームページからよく確認して申し込みましょう。
すべてリンクが張ってあります。
ちなみに、講習内容は14時間の学科講習です。
1日2日で終わる内容ではありませんので、時間を取って申し込んでください。職場の理解も大切になります。
なお、この講習と紛らわしいものに、ボイラー実技講習がありますが、全く別なものなので混同しないように気をつけましょう。
そのほかのボイラー技士が扱えるボイラーは以下の通りです。
- 1級ボイラー技士 作業主任者になれるのは250平米以上500平米未満まで
- 2級ボイラー技士 作業主任者になれるのは25平米未満まで
また、取り扱いだけなら、ボイラー技士はすべてのボイラーをあつかえます。
ボイラーの種類によって、熱伝導面積の計算の仕方は変わるのです。
詳しくは日本ボイラ協会のホームページで確認してください。
1-3.ボイラー取扱作業主任者の仕事内容とは?
ボイラー取扱作業主任者は、取扱作業を指示し管理するのが主な職務です。
ボイラー技士はボイラーを取り扱いますが、作業主任者になるとその管理者になるといったところでしょう。
ボイラーは、取り扱いを間違えると大変危険な機器です。
爆発事故が起きれば多数の被害者が出るでしょう。
ですから、大きなボイラーほど取扱作業主任者の責任は増しますし、企業も高い技術者を求めているのです。
また、ボイラー技士を取得した場合ぜひ機会あればボイラー取扱作業主任者になってみましょう。
この経験があれば、転職等に有利に働きます。
1-4.ボイラー取扱作業主任者になるメリット
ボイラー取扱作業主任者になれれば、技術者の束ねる立場になります。
また、人を監督できる経験が積めるでしょう。
つまり、より上の立場に立ちやすくなるのですね。
今働いている職場で作業主任者になれば給与アップが見込めるでしょう。
また、転職をする場合は経験が役に立ちます。
ボイラー技士は技術職ですが、取扱作業主任者になれれば人の扱い方も覚えられるでしょう。
さらに、転職するときに「ボイラー取扱作業主任者の経験がある」といえば、自分の技術を証明できます。
2.ボイラー技士の資格取得の方法
では、小型以上のボイラー取扱作業責任者になれるボイラー技士とはどんなものでしょうか?
この項ではボイラー技士の種類や資格取得の方法などをご紹介します。
2-1.ボイラー技士とは?
ボイラー技士とは、ボイラーを取り扱い、点検作業、安全管理を行う技術者です。
ボイラーは技士でなくては扱えません。
しかし、現在はボイラー技士の免許がなくても扱える熱源なども増えていています。
でも、ボイラー技士の資格を取得していれば、いざというときに対処できる知識と技術を持っているという証明になるでしょう。
そのため、たとえボイラー技士の資格が不用な熱源を使っていても、ボイラー技士の有資格者に取り扱いや点検を求めている企業は少なくありません。
2-2.ボイラー技士とボイラー取扱作業主任者との違い
ボイラー技士は2級~特級まで分かれていますが、扱えるボイラーに区分はありません。
前述したように、ボイラー技士2級でも500平米以上の熱伝導率を持ったボイラーをあつかえるのです。
ではなぜ、級に区分があるのかというと、「ボイラー取扱作業主任者」に専任されたときに、作業主任者になれるボイラーの規模に区分があるため。
つまり、ボイラー技士になるということは、同時にボイラー取扱作業主任者になるということでもあります。
そのため、講習だけ受けたという方はぜひ上を目指してみましょう。
2-3.ボイラー技士になるにはどうしたらいいの?
ボイラー技士になるには、安全衛生技術試験協会が主催する試験に合格し、なおかつ一定の実務経験が必要です。
しかし、2級だけはボイラー実技講習さえ受ければ、試験に合格すると免許が交付されます。
ですから、まずは2級に挑戦し、実務経験を積みながら1級、特級と取得しておくとよいでしょう。
なお、前述したようにボイラーを取り扱うだけならば、2級だけでも十分です。
技術者たちを束ねる立場になるならば、ぜひ特級を目指しましょう。
2-4.ボイラー技士の試験について
ボイラー技士の試験は、ボイラーの構造、ボイラーの取り扱い、燃料および燃焼に関する知識、関係法令の4科目からなります。
これは2級~特級まで変わりません。
しかし、2級が4科目まとめて3時間なのに対し、1級と特級は4時間です。
1級は2科目ずつ2時間。特級は1科目1時間になります。
つまり、それだけ難易度が上がるのです。
ボイラー技士の試験は、ほぼ2か月に1回安全技術センターで行われます。
ということは、年6回チャンスがあるのです。
国家資格の中では試験が多い方でしょう。
安全技術センターの場所は、安全技術試験協会のホームページから確認してください。
全都道府県にあるわけではありませんので、地方在住の方は注意しましょう。
なお、2級のボイラー技士試験だけは、1年に毎月1~2回試験があります。
つまり、毎月チャンスがあるのですね。
ボイラー技士は就職訓練学校でも人気の教科。
それだけ取得を目指す方も多いですし、需要もあります。
漠然と「何か資格を取りたい」と思っている方もチャレンジして損はありません。
2-5.ボイラー技士の難易度と試験勉強方法
ボイラー技士の難易度は「やや安易」となっています。実際受けた方の4割~6割が合格しているのです。
ただし、これは試験の多さと無関係ではありません。何度も試験を受けられれば、それだけ合格率もアップするでしょう。
ですから、一発合格を目指すのなら、もう少し難易度はアップするかもしれません。
そして、日本ボイラ協会では、受験講習会など試験に合格できるような勉強会を主催していますし、参考書も販売しています。
独学でも合格できますが、利用できるならぜひ利用してみてください。
3.ボイラー取扱作業主任者に対するよくある質問
Q.ボイラー取扱作業主任者はどこで働けますか?
A.病院・商業施設などボイラーがあるところならどこでも需要があります。工場、発電所などもお勧めです。
Q.やはり特級を取得した方がよいのでしょうか?
A.特級ボイラー技士は、未経験者では取得できません。まず2級を取得しボイラー関係の仕事で生活をしていくと決心したら経験を積んだ上でチャレンジしましょう。
Q.ボイラーを取り扱うだけならば2級だけでも大丈夫ですか?
A.問題ありませんが、出世をしたいのならばボイラー取扱作業主任者になった方がよいでしょう。
Q.女性でも仕事に支障はありませんか?
A.男性が多い仕事ですが、理解あれば問題ありません。
Q.ボイラー取扱作業主任者は何歳でもなれますか?
A.問題ありません。年配の方でもチャレンジされているのです。
まとめ
いかがでしたか?今回はボイラー取扱作業主任者やそれになるための資格などについてご紹介しました。
ボイラー技士は社会人にも人気の資格ですが、案外知らないことも多かったのではないでしょうか?
受験を目指す方はぜひ正確な情報をまず集めてください。
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