
知っておきたいガラスの種類とそれぞれの特徴・用途・注意点について
2016/02/02
私たちの身近なものである「ガラス」は扱い方を間違えればケガをする恐れがあるものです。
ガラスにはさまざまな種類があります。
それぞれの種類によって用途や性質、特徴が異なるでしょう。
仕事場でガラスを扱う人はきちんと特徴を把握しておかなければなりません。
そこで、ガラスの種類とそれぞれの特徴や用途、扱うときの注意点など詳しく説明します。
建築施工管理技士を目指している人やガラスを扱う人は、ぜひ参考にしてください。
1.ガラスの種類とそれぞれの特徴
建築において、ガラスは必要不可欠な素材の1つです。
窓に取りつけるガラスでも、さまざまな種類があります。
効率的にガラスを扱うためにも、ガラスの種類とそれぞれの特徴を一緒に確認しておきましょう。
1‐1.板ガラスの主流になっている“フロートガラス”
一般的に建築に使う窓ガラスは、「板ガラス」になります。
板ガラスとは名前のとおり、板状になっているガラスのことです。板状になっているガラスは厚みの大きいガラスの種類になります。
板ガラスと言っても取りつける場所によって不透明にする、すり板ガラスにするなど加工しているタイプなどさまざまです。
アレンジする自由度が非常に高い種類になるでしょう。
板ガラスの主流になっている種類が“フロートガラス”というものです。
フロートガラスは建築だけでなく、自動車にも使っています。
別名「単層透明板ガラス」とも言われていて溶解錫(ようかいすず)が入っているのが特徴的です。
よって、ガラスよりも比重が大きくなります。
1‐2.割れたときの飛散を防ぐ“合わせガラス”
2枚のガラスを上手に組み合わせている“合わせガラス”があります。
合わせガラスの特徴は、ガラス2枚の間に粘着力の強いフィルムなどをはさんでいることです。
粘着力が非常に強いため、ガラスが割れたときに破片が飛散しません。ケガ防止につながるガラスとして優秀な種類です。
はさみこんでいるものは種類によってさまざまで、中には赤外線・紫外線を吸収するタイプもあります。
よく、防犯・防音ガラスに使用しているのは合わせガラスになるでしょう。
合わせガラスと同じく、破片の飛散を防止する“網いり・線いりガラス”もあります。
網いりガラスは火災や地震が起きたとき、人の安全を確保してくれるでしょう。
線いりガラスは金属の線が入っています。
防火ガラスとしては使用不可ですが、ビルの窓に使用することが多いです。
1‐3.さまざまな特徴を持っているガラス
フロートガラスや合わせガラスのほかにも、たくさんのガラスがあります。
たとえば、遮音性・断熱性に優れているタイプが“複層ガラス”です。
複層ガラスはガラス2枚の間に乾燥空気が入っています。
よって、音や熱が伝わりにくく熱割れの対策にもなるでしょう。
そして、耐熱ガラスや風圧に強いガラスのことを“強化ガラス”と言います。
強化ガラスは割れにくいのが特徴なので防犯性能には抜群です。
研磨剤で表面にすり加工をほどこしているのが“すりガラス”になります。
すりガラス系はそとから中を見ることができません。
防犯対策はもちろん、プライバシーを守りたい人には最適です。
ガラスの向こうにあるディスプレイが見えやすいように使う際は、“仮反射ガラス”になります。
フロートガラスよりも透明感のある種類です。
以上のように、ガラスを使用する場所によって最適な種類が異なるでしょう。
2.ガラスの用途
2‐1.ほとんどのガラスは建築物に使用している
さまざまなところで目にする“ガラス”は一体何に使っているのでしょうか。
世界のシェア率を見てみると、ほとんどのガラスは「建築物」関連に使用しています。全体のおよそ8割が建築物です。
建築物の中でも新築用や増改築としてガラスを使うことが多いでしょう。
特に、ヨーロッパや中国、北米の地域ではガラス需要のおよそ75%を占めているのです。
建築物のほかにも、自動車や太陽光発電用などに使用しています。
また、建築物におけるガラスの使い方もさまざまでしょう。
家に住む人によってガラスを使う目的は異なります。
防犯目的やデザイン重視や遮音・遮断性能など注目している項目によって用途も変わるでしょう。
2‐2.応用としての用途
ガラスの種類によって特徴は異なるでしょう。
ほとんどの用途は建築物ですが、応用編として私たちの身近なところにもガラスはたくさん使っています。
たとえば、毎日使う「食器」です。
食器にもガラスを多用しているものがたくさんあります。
ガラスの具合によっては食器の雰囲気も大きく異なるのです。
ほかには、レンズや鏡、ブラウン管、ハードディスクドライブ、液晶ディスプレイ、蛍光灯、ガラス棒、ビー玉にもガラスを使っています。
以上のようなものを見てわかるように、私たちが普段から使用しているものにもガラスは入っているのです。
3.ガラスを扱う際の注意点
3‐1.ガラスに入っているひびや欠けには要注意
建築業界においてガラスを取り扱う機会は多いでしょう。
ガラスを取り扱うときは注意しなければなりません。
慎重に扱っていかなければガラスにひびや欠けが入ってしまいます。
欠けやひびが少しでも発生しているガラスは耐久性が弱くなっているため、破損する可能性が高いです。
放置すればするほど、強度が著しく落ちてしまうでしょう。
そして、急に破損して破片が周囲に飛び散る危険性が出てきます。
少し手で圧力を加える、強い風が吹くだけで割れる可能性もあるのです。
ガラスのそばにいる人はケガをしてしまうでしょう。
よって、小さい欠けやひびを見つけたときはすぐ交換しなければなりません。
事故が起きては遅いので素早い対処が大切になりますよ。
3‐2.定期的にメンテナンス・クリーニングを呼びかける
ガラスを設置したらすべてOKというわけではありません。
ガラスにはさまざまな汚れやホコリがついてしまうものです。
付着している汚れやホコリを放置していると、汚れが簡単に取ることができなくなってしまいます。
余計、クリーニングにお金がかかるので気をつけてください。
定期的にするメンテナンスやクリーニングは1か月~2か月に1回が理想的でしょう。
汚れが気になったときはすぐぞうきんなどでふきとってくださいね。
また、クリーニングをするときにも注意点があります。
クリーニング法によっては雑にすると傷がつく恐れがあるでしょう。
できるだけ傷がつかないよう、繊細に扱っていかなければなりません。
ガラスを設置したときは、住人に定期的なメンテナンス・クリーニングを呼びかけていきましょう。
4.まとめ
ガラスの種類とそれぞれの特徴、ガラスの用途、扱う際の注意点について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
安心して生活できる建築物をつくるには、ガラスに関する知識も必要です。
建築施工管理技士は、国家資格の1つになります。最終合格率は平成24年度において、およそ15%と低い数値です。
資格を取得するには建築に関する幅広い知識がポイントになるでしょう。
ガラスの種類ごとに特徴を把握して、用途に合ったタイプを選べるよう知識を増やしてください。
正しい知識を心得ているからこそ、安全にガラスを取り扱えます。
ガラスは応用として身近なところでも使用しているものです。
身近にあるものからガラスに触れて、楽しく勉強を続けてくださいね。
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