
施工管理の志望動機を上手に書くコツは?~働くために必要な知識~
2017/06/09
2021/04/07
建築業における品質管理・安全管理・原価管理・工程管理などの作業を、あわせて「施工管理」と言います。施工管理はスムーズに建築作業を行う必要不可欠な部分です。施工管理がうまくいかなければ、工期どおりにいかず、予算がオーバーするなどのさまざまな不具合が起きてしまいます。大切な施工管理が行えるのは、国家資格である施工管理技士を取得している者だけです。資格を取得すれば、施工管理技士として働けますが、志望動機に何を書けばいいのか悩みますよね。しかし、きちんと書かなければ採用されず、施工管理技士として働くことができません。そこで、本記事では、施工管理の基礎知識から施工管理技士の資格・就職・志望動機の例文などについて説明します。
この記事を読むことで、施工管理の資格や志望動機の書き方などについて知ることができます。働きたい方や志望動機の書き方で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
1.施工管理について
施工管理の志望動機を書くためには、一体どのような仕事なのか基礎知識を深めることが大切です。ここでは、施工管理の職務や必要性について詳しく説明します。
1-1.職務
施⼯管理は、土木工事・建設現場・電気工事などのさまざまな現場で、作業する技術者たちの工程・スケジュール・安全・品質を管理する仕事です。施工管理の職務は幅広く、現場のまとめ役から、書類作成などのデスク作業も担当します。基盤となる仕事内容は、建築現場の工程管理・安全管理・品質管理になるでしょう。さらに、現場の規模が大きくなるほど工事の内容が多くなります。現場で働く作業員の数が増え、複数の業者が入り乱れるため、工程や管理も難しくなるのです。ある程度の実績や経験を積み、コミュニケーションが上手にできる人は、大きな施設の建設にたずさわることができます。
1-2.必要性
施設を建設する際は、作業工程・スケジュールが細かく定められています。スケジュールどおりにすすめていかなければ、追加費用がかかるなど、あらゆるところで不具合が起きてしまうのです。計画的に工事をすすめ、質の高い仕事を行うためには、全体の管理や監督を行う施工管理技士が必要となります。施工管理を行う者がいなければ、計画的に物事がすすみません。また、遅れている作業があれば、人手を追加したり、ほかの部署から人員を足したりするなど、的確な指示・指導も必要です。
2.施工管理技士に必要な資格とは
施工管理を行うためには、施工管理技士の資格を取得しなければなりません。必要な資格・取得方法・勉強法について詳しくチェックしていきましょう。
2-1.必要な資格は?
施工管理技士の資格は、土木施工管理技士・建築施工管理技士・電気工事施工管理技士・管工事施工管理技士・造園工管理技士など、複数の種類があります。まずは、自分がどのような仕事に就きたいのか、明確にした上で資格を取得したほうがいいでしょう。
さらに、施工管理技士は1級・2級の2種類があります。1級は、2級ではなれない監理技術者として働くことができる級です。監理技術者は、現場の技術水準を確保するために配置される技術者で、建設業法により、外注総額4,000万円以上となる工事を発注者から直接請け負う場合は、現場に配置しなければなりません。また、施工管理技士の種類によって、監理技術者として業務が可能な職種が異なります。
2-2.取得方法
施工管理技士の資格を取得するためには、国家試験に合格しなければなりません。受験資格が定められているため、一定の学歴や実務経験をクリアしている者だけが受験できます。さらに、実務経験の期間も、学歴・主任技術者としての経験・2級施工管理技士資格の有無で細かく変わるのです。施工管理技士の資格取得を目指している方は、受験資格に当てはまるかどうか確かめてください。以下のホームページから、受験資格の詳細が確認できますよ。
- 建築機械施工技士:一般社団法人日本建設機械化協会
- 土木施工管理技士・管工事施工管理技士・造園施工管理技士:一般財団法人全国建設研修センター
- 建築施工管理技士・電気工事施工管理技士:一般財団法人建築業振興基金
2-3.勉強法
独学・スクール・通信教育と、さまざまな勉強法があります。自分でスケジュールを立てて勉強ができる方は、参考書やテキストを利用して独学でも構いません。しかし、独学では分からないところを自分で解決しなければならないというデメリットがあります。金銭面・時間に余裕がある方は、スクールに通うのも選択肢の1つです。分からないところを直接先生に尋ねることはできますが、時間が決まっている・お金がかかるというデメリットがあります。仕事と勉強の両立が難しい方は、自分のペースでできる通信教育がおすすめです。基本的に、ライフスタイルに合った勉強法を選べば、計画どおりに勉強できますよ。
3.施工管理の就職について
施工管理の就職先や勤務体系・仕事の探し方について説明します。
3-1.どんな就職先があるか
施工管理に関する資格の就職先は、ほとんどが建築業者です。建築にかかわる企業や会社に採用される確率が高いと言えます。また、実務や実績のある人ほど、大手ゼネコンへの就職・転職に有利な状態です。大手ゼネコンに就職すれば、昇給・昇格も期待できるでしょう。施工管理の求人・需要は安定しているため、就職先がなくなることはありません。2020年のオリンピックに向けて、建築業界も盛り上がってきており、施工管理技士の活躍が期待されているのです。
3-2.勤務体系について
具体的な勤務体系は、企業や会社・施工管理の種類によって異なります。たとえば、土木施工管理技士の場合は、8時~17時が勤務時間になるでしょう。昼休憩をのぞき、10時・15時になると現場を止めて全員休憩するところが多いようです。建設業は体力を使うため、きちんと休憩時間を確保することも大切なポイントとなります。ただし、舗装工事は夜9時~朝6時、トンネル工事・ダム工事は24時間交替制、と仕事内容によっても異なるのです。
3-3.仕事の探し方
求人情報雑誌や地域のハローワークなど、仕事の探し方はさまざまです。1つだけに限らず、あらゆる方法を用いて探したほうが、希望条件に合った求人が見つかりやすくなるでしょう。中でも、おすすめしたいのがインターネットです。求人・転職サービスを展開しているサイトの中には、施工管理技士の求人に特化したところもあります。求人・転職サイトは、求人情報雑誌に記載していない案件も取り扱っている可能性が高いので、利用するといいでしょう。ただし、登録する場合は、求人案件が豊富か、スタッフが丁寧な対応か、サービスが充実しているかなどをチェックした上で利用してくださいね。
4.施工管理の志望動機について
資格取得後、施工管理技士として働くために就職先を見つけなければなりません。応募する際に、採用か否か分かれ道となるのが「志望動機」です。一体どんな人が求められているのか、志望動機の重要性や新卒・転職それぞれの注意点・面接で大切なこと・注意点について説明します。
4-1.どんな人が求められているのか
施工管理は、現場監督と呼ばれる立場となり、従業員の勤怠管理・工事の進捗・工程管理・安全確認などすべての責任を負っています。建設現場にかかわる業務内容から専門的知識・マネジメントと、幅広いスキルが必要とされるのです。そのため、建築関連の会社・企業はきちんと専門知識を持っているのか、全体を見渡せる視野を持っているか、素早く的確に対応できるかなど、さまざまな部分をチェックします。また、現場作業のすべてを把握し、各所の連携を強める橋渡しの役割も担っているため、コミュニケーション能力がある人を求めている傾向が強いのです。
4-2.志望動機の重要性
就職活動をしたことがある方は、志望動機に何を書くべきか悩んだはずです。おそらく、ほとんどの企業が聞く必須の質問と言えるでしょう。志望動機は、なぜ施工管理に就きたいのか、どのような能力・経験があるのか、自分をアピールする項目です。施工管理は経験が重視される傾向があるため、知識や経験がある方は今までの積み重ねを伝えるといいでしょう。もちろん、仕事に対する意欲や熱意も大切なポイントです。経験のないか方は、熱意・情熱をアピールしてください。以下に、志望動機のポイントをまとめているので、参考にしながら、文章を構成してみましょう。
- 経験者は、今まで積み重ねてきた経験・実績・知識をアピールする
- 未経験者は、熱意・情熱をアピールする
- 志望動機は結論を先に書く
- アルバイト経験やサークル・部活経験から得たものも記すと良い
- 精神的・体力的な面に自信があることをアピールする
たとえば、アルバイトや部活で培ったチームワークをアピールしたいときの例⽂を挙げましょう。
- 「建築現場でさまざまな人が協力し合うことこそ、最も大事な要素だと思っています」
- 「私は、部活動で培ったチームワークを活かせればと思っている所存です」
など、短すぎず長すぎない程度にまとめると、なお良いです。
4-3.新卒・転職、それぞれの注意点
新卒の場合は、経験・実績がありません。そのため、面接や履歴書でアピールする際は、学校やアルバイトなどで学んだことを中心に、自分の良さを伝えてください。これから、経験を積む若手として働くことになるため、仕事に対する熱意・情熱が強ければ採用されやすくなる可能性があります。ただし、後ろ向きな考え方を記さないように注意してください。転職の場合は、今までの仕事で経験してきたこと・実績を中心に書くといいでしょう。つい長文で記してしまいがちですが、1文を80文字以内として、わかりやすく伝えることが大切です。
4-4.面接で大切なこと
施工管理の場合、面接ではコミュニケーション能力の有無を確かめるケースが多いようです。現場監督として、その場で働いている人たちをまとめていかなければなりません。テキパキと答えられるか、人の目を見て話をしているか、柔軟な接し方で難なく会話ができるかなど、反応や表情・会話の成り立ちなどを確認しています。面接官がどのような人物でも、誠実に対応し、柔軟さをアピールしてください。
4-5.注意点
志望動機は人事担当者が重要視する大切な部分です。長々と同じことを書くケースをよく見かけますが、できるだけ端的に論理的な内容が好ましいとされています。なぜ、この会社を選んだのか、そこで何をしたいのか、分かりやすく伝わる文にしてくださいね。
5.施工管理に関してよくある質問
施工管理に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。
5-1.施工管理に向いている人とは?
1つ1つのことを慎重に続けることができる・注意力がある・危機管理能力を持っている・リーダーシップや物事を計画的にすすめられる人などが当てはまります。1つのことに集中して作業をこなせることができるかが、大切な要素となるでしょう。また、体力的・精神的に強い人も向いています。
5-2.未経験からでも挑戦できるのか?
未経験から施工管理の業務に就いている人はたくさんいます。ほとんどの人は未経験から始め、地道に経験を積んでいるのです。慣れるまで時間はかかりますが、学んでいこうとする姿勢があれば挑戦し続けることができます。
5-3.志望動機を書く前にすべきこととは?
志望動機を書き始める前に、応募する会社・企業の情報を集めてください。面接時でも「なぜ自社を選んだのか?」と聞かれる可能性があります。会社・企業はそれぞれ特徴や傾向・理念を持っているため、事前にチェックしておけば、特徴を交えた答え方ができるでしょう。
5-4.施工管理への転職を成功させるポイントは?
転職の理由=次の現場での目標をハッキリさせておきましょう。何のために転職をするのか、目標を明確にすることで、面接時でも上手に意志を伝えることができます。
まとめ
施工管理は、土木工事・建設現場・電気工事などのさまざまな現場で、全体の工程や作業を把握する現場監督の役割を担っています。全体を把握する視野はもちろんのこと、専門知識や経験を生かしながらその場に適した指示を行わなければなりません。施工管理技士として働くためには、資格を取得して、求人先へ履歴書を送る必要があります。履歴書を書く際、志望動機に何を記すべきか悩む方は多いでしょう。志望動機は、自分の経験・実績・能力や仕事に対する熱意・情熱をアピールする場所です。事前に、企業・会社の情報収集を行い、自分の目標を明確にしておけば、スムーズに書くことができるでしょう。
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