
ドローンの操縦には資格が必要? 資格の種類や取得するメリットは?
2017/12/29
ドローンとは、遠隔操作や自動制御によって飛行できる小型航空機のことです。軍用・商用・報道用などさまざまな用途があり、個人でドローンを所有し、空中からの撮影を楽しんでいる人もいます。その一方で、ドローンが原因の事故やトラブルも増加中です。そのため、ドローンを扱うための資格の制定や法整備も進んでいます。
そこで、今回はドローンを扱う資格やドローンに関する法律などを解説しましょう。
この記事を読めば、ドローンを正しく扱う方法もよく分かります。ドローンを使って空中撮影などを楽しみたいという人は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.ドローンの基礎知識
はじめに、ドローンの定義やドローンに関する法律などを解説します。通常の無線操縦飛行機とどのような違いがあるのでしょうか?
1-1.ドローンとは何か?
前述したように、ドローンとは遠隔操作や自動制御によって飛行できる小型航空機の総称です。手のひらサイズから、数mサイズのものまで大きさはいろいろあります。無線操縦飛行機やヘリコプターと何が違うのか? と思う人もいるでしょう。無線操縦飛行機などは、一般的に飛ばして遊ぶものです。一方、ドローンはただ飛ばすだけでなく、カメラを搭載して空中撮影をしたり荷物を運んだりすることができます。そのため、ドローンは将来的に私たちの生活に深く関わってくる可能性が高いのです。
1-2.ドローンに関する法律
前述したように、ドローンはものを運搬したり搭載したカメラで空中撮影ができたりします。そのため、急速に用途が拡大した反面、ドローンによる事故も増加しました。2015年に起きた、首相官邸の屋上にドローンが落下した事故を覚えている人もいるでしょう。そのため、2015年に航空法が改正され、200g以上のドローンを人口集中地の上空・空港周辺・150m以上の高さで飛ばす場合は、地方航空局の許可が必要になりました。
1-3.誰でもドローンを飛ばすことはできる?
現在のところ、ドローンを操縦するのに免許などは必要ありません。性別や年齢・国籍問わず誰でもドローンを飛ばすことはできます。しかし、1-2でご紹介したように200g以上のドローンを飛ばす場合は、許可が必要な場所も多いのです。ですから、好き勝手に大型ドローンを飛ばした場合、罰金刑等の処罰が受けることもあります。
ですから、初心者が「ドローンを操縦してみたい」と思った場合は、200g未満のドローンを操縦してみましょう。これならば、改正航空法は適用されません。200g未満のドローンでも、高性能のものならば空中撮影を楽しむこともできます。ただし、住宅密集地で飛ばすと思わぬ事故が起こる可能性があるので、見晴らしのよい野原や運動場などで飛ばしてみましょう。また、国土交通省(航空局)がドローンの安全運転に関するPDFを公開しています。ドローンを操縦する前に、ぜひ一度読んでみてください。
2.ドローンに関する資格について
この項では、ドローンに関する資格について解説します。どのような資格があるのでしょうか?
2-1.ドローンに関する資格の種類
1でご説明したように、現在のところドローンを操縦するのに資格は必要ありません。しかし、JUIDA(一般社団法人日本 UAS 産業振興協議会)という団体が、ドローンの操縦や安全運転をする技術を証明する民間の認定資格を定めています。資格を取得すれば、ドローンの操縦技術を証明することが可能です。これからドローンが企業で活用されるようになれば、操縦者の需要も増していくことでしょう。資格を取得していれば、将来的にドローンの操縦技術を活用して仕事をすることもできる可能性もあります。
2-2.資格取得の方法
ドローンに関する認定資格を取得したい場合は、JUIDAが認定したスクールを受講し、修了試験を受けて合格すれば取得できます。スクールでは座学と実技があり、受講期間は1週間ほどです。全国に認定スクールが開校されていますので、「ドローンスクール」でインターネットを検索してみてください。費用は30~40万円前後です。受講資格などは定められていないところがほとんどですが、気になることがある場合はスクールに直接問い合わせてみましょう。
2-3.ドローンと無線に関する資格について
現在のところ、ドローンの主な用途は空中からの撮影です。ドローンに搭載したカメラで撮影を行い、無線通信で画像をスマートフォンやパソコンなどに送信します。より遠くまでドローンを飛ばして撮影を行いたいという場合は、周波数や出力も大きくなってくるため、無線従事者の資格が必要です。なお、ドローンに搭載するカメラから発信される電波の出力や周波数のうち、資格がいらないものと必要なものの区分については、総務省の電波利用ホームページを参照してください。
ちなみに、ドローンに搭載されたカメラから発信される無線を操作するには、第三級陸上特殊無線技士という資格が必要です。第三級陸上特殊無線技士の資格を取得するには、日本無線協会が主催する試験を受けて合格するか、養成課程を卒業する必要があります。資格試験は毎年6月に実施され、試験は無線工学と法規の2教科です。合格率は70%前後とかなり高いので、独学でも十分合格できます。試験や養成課程についてもっと詳しく知りたいという場合は、協会のホームページを確認してください。
2-4.注意点
前述したように、ドローンを操縦するためには資格は必要ありません。200g以上のドローンを操縦する場合は、航空法に沿って手続等を行って許可を得れば誰でも操縦可能です。しかし、一定数以上の電波出力と周波数の無線機器を搭載したドローンを操縦する場合は、第三級陸上特殊無線技士の資格が必要になります。無資格でドローンを運転した場合は電波法違反になりますので、注意しましょう。ドローンを使って高画質な空撮を楽しみたいという場合や、放送局などの依頼でドローンを使った空中撮影を行う仕事をしたいという場合は、まず第三級陸上特殊無線技士の資格を目指してください。
3.ドローンの資格に関するよくある質問
Q.ドローンを使って仕事をしたい場合は、陸上特殊無線技士の資格は絶対に必要ですか?
A.絶対というわけではありませんが、取っておいて損はありません。独学でも十分合格可能ですので、ぜひ挑戦してみましょう。
Q.陸上以外の無線技士の資格では、ドローンに搭載している無線機器を扱えませんか?
A.総合無線通信士ならば可能ですが、海上や航空無線技士では扱えませんので注意しましょう。
Q.ドローンの操縦技術を磨きたい場合は、独学でも大丈夫ですか?
A.はい。独学で技術を身につける人も珍しくありません。また、ドローン愛好会のようなサークルに入って技術を磨く人もいます。
Q.ドローン操縦者の求人はたくさんあるのでしょうか?
A.現在はまだ少ないのですが、将来的に増える可能性は十分にあります。
Q.200g未満のドローンは、どこで操縦しても大丈夫ですか?
A.届け出は必要ありませんが、安全は十分に確保しておきましょう。
4.おわりに
いかがでしたか? 今回はドローンに関する資格について解説しました。ドローンを操縦するのに資格は必要ありません。しかし、無線機器を搭載している場合は無線従事者の資格が必要です。また、元から搭載しているカメラを勝手に改造し、電波の出力を強くしたりしてはいけません。電波法に違反する恐れがあります。
1.ドローンの基礎知識
はじめに、ドローンの定義やドローンに関する法律などを解説します。通常の無線操縦飛行機とどのような違いがあるのでしょうか?
1-1.ドローンとは何か?
前述したように、ドローンとは遠隔操作や自動制御によって飛行できる小型航空機の総称です。手のひらサイズから、数mサイズのものまで大きさはいろいろあります。無線操縦飛行機やヘリコプターと何が違うのか? と思う人もいるでしょう。無線操縦飛行機などは、一般的に飛ばして遊ぶものです。一方、ドローンはただ飛ばすだけでなく、カメラを搭載して空中撮影をしたり荷物を運んだりすることができます。そのため、ドローンは将来的に私たちの生活に深く関わってくる可能性が高いのです。
1-2.ドローンに関する法律
前述したように、ドローンはものを運搬したり搭載したカメラで空中撮影ができたりします。そのため、急速に用途が拡大した反面、ドローンによる事故も増加しました。2015年に起きた、首相官邸の屋上にドローンが落下した事故を覚えている人もいるでしょう。そのため、2015年に航空法が改正され、200g以上のドローンを人口集中地の上空・空港周辺・150m以上の高さで飛ばす場合は、地方航空局の許可が必要になりました。
1-3.誰でもドローンを飛ばすことはできる?
現在のところ、ドローンを操縦するのに免許などは必要ありません。性別や年齢・国籍問わず誰でもドローンを飛ばすことはできます。しかし、1-2でご紹介したように200g以上のドローンを飛ばす場合は、許可が必要な場所も多いのです。ですから、好き勝手に大型ドローンを飛ばした場合、罰金刑等の処罰が受けることもあります。
ですから、初心者が「ドローンを操縦してみたい」と思った場合は、200g未満のドローンを操縦してみましょう。これならば、改正航空法は適用されません。200g未満のドローンでも、高性能のものならば空中撮影を楽しむこともできます。ただし、住宅密集地で飛ばすと思わぬ事故が起こる可能性があるので、見晴らしのよい野原や運動場などで飛ばしてみましょう。また、国土交通省(航空局)がドローンの安全運転に関するPDFを公開しています。ドローンを操縦する前に、ぜひ一度読んでみてください。
2.ドローンに関する資格について
この項では、ドローンに関する資格について解説します。どのような資格があるのでしょうか?
2-1.ドローンに関する資格の種類
1でご説明したように、現在のところドローンを操縦するのに資格は必要ありません。しかし、JUIDA(一般社団法人日本 UAS 産業振興協議会)という団体が、ドローンの操縦や安全運転をする技術を証明する民間の認定資格を定めています。資格を取得すれば、ドローンの操縦技術を証明することが可能です。これからドローンが企業で活用されるようになれば、操縦者の需要も増していくことでしょう。資格を取得していれば、将来的にドローンの操縦技術を活用して仕事をすることもできる可能性もあります。
2-2.資格取得の方法
ドローンに関する認定資格を取得したい場合は、JUIDAが認定したスクールを受講し、修了試験を受けて合格すれば取得できます。スクールでは座学と実技があり、受講期間は1週間ほどです。全国に認定スクールが開校されていますので、「ドローンスクール」でインターネットを検索してみてください。費用は30~40万円前後です。受講資格などは定められていないところがほとんどですが、気になることがある場合はスクールに直接問い合わせてみましょう。
2-3.ドローンと無線に関する資格について
現在のところ、ドローンの主な用途は空中からの撮影です。ドローンに搭載したカメラで撮影を行い、無線通信で画像をスマートフォンやパソコンなどに送信します。より遠くまでドローンを飛ばして撮影を行いたいという場合は、周波数や出力も大きくなってくるため、無線従事者の資格が必要です。なお、ドローンに搭載するカメラから発信される電波の出力や周波数のうち、資格がいらないものと必要なものの区分については、総務省の電波利用ホームページを参照してください。
ちなみに、ドローンに搭載されたカメラから発信される無線を操作するには、第三級陸上特殊無線技士という資格が必要です。第三級陸上特殊無線技士の資格を取得するには、日本無線協会が主催する試験を受けて合格するか、養成課程を卒業する必要があります。資格試験は毎年6月に実施され、試験は無線工学と法規の2教科です。合格率は70%前後とかなり高いので、独学でも十分合格できます。試験や養成課程についてもっと詳しく知りたいという場合は、協会のホームページを確認してください。
2-4.注意点
前述したように、ドローンを操縦するためには資格は必要ありません。200g以上のドローンを操縦する場合は、航空法に沿って手続等を行って許可を得れば誰でも操縦可能です。しかし、一定数以上の電波出力と周波数の無線機器を搭載したドローンを操縦する場合は、第三級陸上特殊無線技士の資格が必要になります。無資格でドローンを運転した場合は電波法違反になりますので、注意しましょう。ドローンを使って高画質な空撮を楽しみたいという場合や、放送局などの依頼でドローンを使った空中撮影を行う仕事をしたいという場合は、まず第三級陸上特殊無線技士の資格を目指してください。
3.ドローンの資格に関するよくある質問
Q.ドローンを使って仕事をしたい場合は、陸上特殊無線技士の資格は絶対に必要ですか?
A.絶対というわけではありませんが、取っておいて損はありません。独学でも十分合格可能ですので、ぜひ挑戦してみましょう。
Q.陸上以外の無線技士の資格では、ドローンに搭載している無線機器を扱えませんか?
A.総合無線通信士ならば可能ですが、海上や航空無線技士では扱えませんので注意しましょう。
Q.ドローンの操縦技術を磨きたい場合は、独学でも大丈夫ですか?
A.はい。独学で技術を身につける人も珍しくありません。また、ドローン愛好会のようなサークルに入って技術を磨く人もいます。
Q.ドローン操縦者の求人はたくさんあるのでしょうか?
A.現在はまだ少ないのですが、将来的に増える可能性は十分にあります。
Q.200g未満のドローンは、どこで操縦しても大丈夫ですか?
A.届け出は必要ありませんが、安全は十分に確保しておきましょう。
4.おわりに
いかがでしたか? 今回はドローンに関する資格について解説しました。ドローンを操縦するのに資格は必要ありません。しかし、無線機器を搭載している場合は無線従事者の資格が必要です。また、元から搭載しているカメラを勝手に改造し、電波の出力を強くしたりしてはいけません。電波法に違反する恐れがあります。
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