
ガス主任技術者の試験問題を知りたい! 過去問を勉強しておくメリット
2017/02/28
ガス主任技術者は、ガス工作物の工事や維持・運用に関する保安監督を行うことのできる資格です。甲種・乙種・丙種の3種類があり、有資格者は各都道府県へ届け出をすれば、「特定第1種圧力容器取扱作業主任者免許」を無試験で取得することができます。
今回は、ガス主任技術者の試験問題や過去問の活用方法を中心に、資格を取得する方法をご紹介しましょう。
この記事を読めば、ガス主任技術者の試験勉強のコツが分かります。ガス主任技術者の資格取得を目指している方は、ぜひ読んでみてくださいね。
1.ガス主任技術者に関する基礎知識
はじめに、ガス主任技術者の概要や種類をご紹介します。どのようなことが行える資格なのでしょうか?
1-1.ガス主任技術者とは?
ガス主任技術者とは、ガス工作物の工事や維持・運用に際して、保安・監督を行うことができる資格です。ガスはお風呂を沸かしたり料理に使ったりと日常生活に欠かせません。電気や水道と並んでライフラインの一つにもなっています。その一方で、取り扱いを間違えると爆発事故や中毒事故を起こす危険なものです。
ガス主任技術者の資格を取得すれば、そんなガスを安全に正しく使用するための知識や技術を取得している証明にもなります。ガス工事を行う会社には欠かせません。ガス工事自体はガス主任技術者の監督下の元ならば無資格者でも行うことができます。しかし、どの営業所にも1人は有資格者が必要です。
1-2.ガス主任技術者の種類とは?
ガス主任技術者には、甲種・乙種・丙種の3種類があります。甲種はあらゆるガス工作物の工事・運用について保安監督を行うことができる資格です。乙種は最高使用圧力が中圧及び低圧のガス工作物並びに特定ガス発生設備等の工事に対して、丙種は特定ガス発生設備の工事などに対して保安監督ができる資格です。
1-3.ガス主任技術者の資格を取得するメリット
ガス主任技術者の資格を取得すれば、技術者を管理する立場になることが可能です。ガス工事や保安を行う会社で出世するためにも、ぜひ取得しておきましょう。
1-4.ガス主任技術者を必要とする就職先
ガス工事の保安監督を行える技術者は、建築会社やリフォーム会社にも需要があります。転職や再就職に有利となることもあるでしょう。ガス主任技術者の資格試験を受けるのに受験資格は必要ありませんので、畑違いの分野で働いていた方でも受験可能です。
2.ガス主任技術者の試験問題などについて
この項では、ガス主任技術者の試験内容や日程・申し込み方法・難易度についてご紹介します。どのような試験が行われるのでしょうか?
2-1.試験問題の内容について
ガス主任技術者の試験内容は、
- 法令
- 基礎
- ガス技術(製造・消費・供給)
の択一式問題と法令・ガス技術の論述問題(記述式試験)があります。甲~丙種まで内容は変わりません。択一式問題は2時間、論述式問題は1時間の時間内に解答します。300点満点中180点以上取れば合格ですが、法令は25点・基礎は15点・ガス技術30点・論述問題は20点という足切点があり、1教科でもこれを下回った場合は合計で180点を超えていても不合格となるので注意しましょう。
2-2.難易度などについて
国家資格を紹介するサイトでは、ガス主任技術者の難易度は「ふつう」と紹介されています。しかし、合格率は甲種が12%・乙種が17.5%・丙種が26.5%と決して高くはありません。しっかりと勉強しても、何回か受験してようやく取得できる方もたくさんいます。特に、甲種は最も試験範囲が広いので計画的な勉強が必要です。
2-3.受験資格や申し込み方法などについて
前述したようにガス主任技術者の試験に受験資格は必要ありません。国籍・性別・年齢を問わず誰でも受験することができる試験です。経済産業省が主管し日本ガス機器検査協会が実施する国家資格で、試験の願書もホームページからダウンロードができます。必要事項を記入して郵送しましょう。電子申請による試験申し込みは行っていませんので注意してください。
試験は毎年に1度、9月下旬~10月上旬に行われます。試験日と会場は協会のホームページ上で発表されますので、必ず目を通しておきましょう。試験が行われる県は限られているため、遠方の方は泊りがけで試験にのぞむ必要があります。
3.ガス主任技術者試験の過去問活用法や勉強のコツ
この項では、試験の過去問活用方法や勉強のコツをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
3-1.試験の傾向について
ガス主任技術者の試験は、記述式と選択式が混在し、4、5問ですが計算問題も出題されます。しかし、過去問を解き、余裕があれば予想問題なども解いておけば、傾向はつかめるでしょう。現に、ここ数年は予想問題とよく似た問題が出ているので、過去問題を数年分解いておけば、本番でも慌てることはありません。また、計算問題は間違えないように見直す癖をつけてください。
3-2.ガス主任技術者の過去問題について
日本ガス協会の試験問題解説集に過去5年分が掲載されています。市販の問題集を購入するのも良いでしょう。ただし、ガス主任検査技師の試験は、毎年のように新しい問題が出題されるため、過去問題を丸暗記しても試験に合格することはできません。解説を読んでしっかりと内容を理解しましょう。日本ガス機器検査協会のホームページ上でも過去2年分の問題が公開されています。
3-3.勉強方法について
日本ガス協会のサイトや日本コミュニティーガス協会のサイトで、ガス主任技術者のテキストや問題集が販売されています。独学で勉強する場合は、これらを購入して勉強しましょう。また、独学で合格する自信がないという場合には通信教材を活用する方法もあります。通信教材は一般的なテキストよりも分かりやすく作られているため、全く畑違いの分野から主任技術士の試験を受ける方や、ガスに関する知識が全くない方にもおすすめです。前述したようにガス主任技術者の試験はそれなりの難易度があります。一発で合格したい場合も独学よりは通信教材を利用するとよいでしょう。
4.ガス主任技術者に関するよくある質問
Q.学生でも資格を取得可能ですか?
A.大丈夫ですが、ガスのことを専門に教えてくれる学科は今のところありません。学校の勉強と試験勉強をうまく両立させてのぞみましょう。
Q.いきなり甲種にチャレンジするのは無謀ですか?
A.ガス工事の会社に勤めており、工事経験がある方の場合は甲種をいきなり受験する方もいます。畑違いの分野から試験にのぞむ方は、乙種からがおすすめです。
Q.資格を取得しておかないとガス工事ができないのでしょうか?
A.ガス工事自体は主任技術者監督の下で行えます。ですから、取得しておけば技術者を束ねる立場になることができるのです。
Q.試験には計算問題なども出るのでしょうか?
A.計算問題は出ますが、暗算で計算できるようなものです。
Q.論述試験はどのような問題が出るのでしょうか?
A.ひねった問題はほとんど出ません。論述だけは過去問と類似した問題が出やすい箇所です。過去問を解いておけば回答が全く書けないということはないでしょう。
おわりに
今回はガス主任技術者の試験についていろいろとご紹介しました。知名度は決して高くはない資格ですが、取得をしておくとメリットが大きいでしょう。ガス工事を行う会社で働いていこうと思ったら、取得しておいて損はありません。難易度がそれなりにありますので、1度不合格になってしまってもあきらめずに何度も挑戦しましょう。
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