建築物環境衛生管理技術者の年収について知りたい! どの位上がるの?

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建築物環境衛生管理技術者は、通称ビル管理士・ビル管理技術者と呼ばれる資格です。特定建築物を衛生的に維持管理するための監督を行うことができ、ビルメン関係の資格の中でも需要が高くなっています。資格取得を目指して励んでいる人も、多いことでしょう。また、資格を取得しようかどうか迷っている人もいると思います。

そこで、今回は建築物環境衛生管理技術者の年収を中心に、取得するメリットや取得方法をご紹介しましょう。

  1. 建築物環境衛生管理技術者の基礎知識
  2. 建築物環境衛生管理技術者の年収やキャリアアップについて
  3. 建築物環境衛生管理技術者の資格取得方法
  4. 建築物環境衛生管理技術者に関するよくある質問

この記事を読めば、試験の合格するコツもよく分かります。建築物環境衛生管理技術者の資格取得を目指している人や、資格に興味がある人は、ぜひ読んでみてくださいね。


1.建築物環境衛生管理技術者の基礎知識

はじめに、建築物環境衛生管理技術者の概要や資格を取得するメリットを解説します。どのような資格なのでしょうか?

1-1.建築物環境衛生管理技術者の概要

建築物環境衛生管理技術者とは、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」に基づき、建築物の維持管理や衛生管理の監督業務を行うことのできる資格です。

簡単に説明すると、一定以上の床面積を持ち、不特定多数が利用する施設です。学校・オフィスビル・商業施設などが該当します。このような施設を安全かつ、衛生的に使用し続けるためには、ビルメン(ビルメンテナンス業務)が不可欠です。施設が大きいほど、ビルメンに就く人の数は多くなり、建築物環境衛生管理技術者はそれを統括します。

1-2.建築物環境衛生管理技術者の主な職務

建築物環境衛生管理技術者の職務には、以下のようなものがあります。

  • 建物の衛生状態を維持管理するための仕事を監督する
  • テナントとの折衝やクレーム処理
  • 自治体との折衝
  • 建物を衛生的に維持管理するために必要な記録の作成と保管

たとえば、清掃を行うのは業者ですが、その業者の選任は建築物環境衛生管理技術者の仕事になっている職場もあります。また、水質検査・空気検査・貯水槽の掃除などの立ち合いや、記録の管理も大切な仕事です。オーナーに代わってビルの維持管理すべてと運営の大部分を任されることもあるでしょう。

1-3.資格を取得するメリット

建築物における衛生的環境の確保に関する法律では、特定建築物の維持管理するために建築物環境衛生管理技術者の選任義務を定めています。ですから、東京や大阪のような都市部ほど、有資格者の需要は高いでしょう。また、資格手当もつくので昇給や昇進ものぞめ、転職には大変有利です。さらに、仕事内容から、若い年代よりも40代以降の方が適任と考えるオーナーも多く、定年を超えて働くこともできます。

法律に基づいて建築物の維持管理や衛生管理の監督業務を行うことのできる資格が建築物環境衛生管理技術者なんですね。
特定建築物を安全かつ、衛生的に使用し続けるために不可欠なビルメンを統括するのが、建築物環境衛生管理技術者なのです。

2.建築物環境衛生管理技術者の年収やキャリアアップについて

建築物環境衛生管理技術者の年収は、300万~400万円です。建築物環境衛生管理技術者は定年を超えて働く人も珍しくなく、それほど高給を提示しなくても人が集まるということも多いため、平均年収は若干低めになっています。しかし、東京や大阪の都市部の施設で、維持管理に技術や経験を要する場合は、もっと給料が高くなることもあるでしょう。特に、建築物環境衛生管理技術者として実績を積んでいる人の場合、即戦力になるということで、高給で引き抜かれることもあります。ですから、建築物環境衛生管理技術者を取得したら、実務経験を積みましょう。そして、より大きな建物を管理できる職場に転職するとキャリアアップができます。資格に対する需要は常に一定数あるので、同じ職場に長年勤めるよりも条件の良い職場に転職する方がおすすめです。
なお、建築物環境衛生管理技術者の求人は、ハローワークやインターネットの転職サイトにたくさんありますので、家に居ながら職探しをすることもできます。

建築物環境衛生管理技術者の年収は、300万~400万円なんですね。
東京や大阪の都市部の施設で、維持管理に技術や経験を要する場合は、もっと給料が高くなることもあるでしょう。

3.建築物環境衛生管理技術者の資格取得方法

この項では、建築物環境衛生管理技術者の資格取得方法や、勉強のコツを解説します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.建築物環境衛生管理技術者の資格取得方法

建築物環境衛生管理技術者の資格を取得するには、ビル管理の実務経験を2年以上積んで日本建築物環境衛生管理教育センターが主催する試験を受けて合格する方法が一般的です。このほか、日本建築物環境衛生管理教育センターが主催する講習を受けて修了試験に合格しても取得できます。ただし、講習は医師や薬剤師などの資格を取得するか、大学・高校を卒業したりした後、環境衛生監視員や建物の衛生管理を指導する実務経験を積まなければ受けられません。また、講習は103時間かかり、費用も10万円以上と高額です。試験の合格率は23%前後と決して高くはありませんが、短時間で資格を取得したいという場合は、試験を受けましょう。

3-2.試験概要

建築物環境衛生管理技術者は、以下にある7科目の学科試験です。

  • 建築物衛生行政概論
  • 建築物の環境衛生
  • 空気環境の調整
  • 建築物の構造概論
  • 給水及び排水の管理
  • 清掃
  • ねずみ・昆虫等の防除

科目を見ればお分かりいただけると思いますが、試験範囲が広いので、勉強は計画的に行いましょう。試験は毎年1回、10月に行われます。試験会場は全国の主要都市で、申し込むには、センターで願書を購入して必要事項を記入し、郵送して申し込みましょう。電子申請は受け付けていないので、注意が必要です。

資格を取得するには、ビル管理の実務経験を2年以上積んで試験を受けて合格する方法が一般的なんですね。
ほかにも講習を受けて修了試験に合格しても取得できますが、医師や薬剤師などの資格を取得するか、大学・高校などの卒業後、環境衛生監視員や建物の衛生管理を指導する実務経験を積まなければ受けられません。

4.建築物環境衛生管理技術者に関するよくある質問

Q.建築物環境衛生管理技術者は、無資格無経験では取得できませんか?
A.はい。受験資格があるのでまずはビルメンの仕事に就きましょう。

Q.建築物環境衛生管理技術者が、自ら管理業務をすることはありますか?
A.テナントとの折衝や苦情処理以外は、ほとんどないでしょう。

Q.建築物環境衛生管理技術者は、マンションの管理は行えますか?
A.資格を活用して仕事をすることはできません。

Q.建築物環境衛生管理技術者の試験には科目合格はあるでしょうか?
A.いいえ。科目合格はありません。

Q.建築物環境衛生管理技術者として働く場合、何歳くらいまで働けますか?
A.雇用主が許せば、70代でも働けるでしょう。

これで建築物環境衛生管理技術者について気になっていたことがわかってスッキリしました。
良かったです。建築物環境衛生管理技術者を目指すのでしたら、ぜひ参考にしてくださいね。

おわりに

今回は建築物環境衛生管理技術者の年収を中心に、資格取得方法などについて解説しました。建築物環境衛生管理技術者の給与は高くはありません。しかし、転職によるキャリアアップが望め、健康ならば長く働けます。ビルメンを一生の仕事にしたい場合は、取得しておいて損はないでしょう。一度取得すれば生涯有効なので、定年を超えて再就職をしたいという場合にも、有効です。

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