活性汚泥法とは何?活性汚泥法の原理と種類について詳しく解説!

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活性汚泥法について知りたいとお考えですか? 公害防止管理者を目指す人には、活性汚泥法についての知識が必要です。

そこで今回は、活性汚泥法について、原理や種類を中心に解説しましょう。

  1. 活性汚泥法とはどんなもの?
  2. 活性汚泥法の原理は?
  3. 活性汚泥法の種類には何がある?

この記事を読むことで、活性汚泥法に対する理解を深めることができますよ。


1.活性汚泥法とはどんなもの?

まずは、活性汚泥法とはどんな内容なのかについて解説します。基本的なポイントですから、何度も繰り返して学んでください。

1-1.活性汚泥とは?

活性汚泥法を学ぶ前に、活性汚泥について確認しておきましょう。活性汚泥とは、好気生(こうきせい)微生物を含んだ有機汚泥を呼びます。主な利用目的は、汚水の浄化と覚えておいてください。全国の下水処理場やし尿処理場、また浄化槽(じょうかそう)にて、活性汚泥を利用しています。

1-2.活性汚泥法とは?

活性汚泥法とは、活性汚泥を活用して汚水を浄化するためのシステム。汚水は放置すると、ガスが発生したり雑菌が増殖したりします。各種の病気の原因になるほかにも、臭(にお)いの問題もあるでしょう。汚水から害を受ける前に、浄水する必要があります。

1-3.活性汚泥法の利点

活性汚泥法には、汚水を処理する方法として多くの利点があります。

1-3-1.費用が安い

活性汚泥法の利点は、ほかの処理方法と比べたときに費用が安く済む点があります。何しろ、微生物に有機物を分解してもらうので、難しい手間が掛かりません。

また、電気代などの運用コストを抑えることができる点にも注目でしょう。汚水処理に必要な費用が安く済むことは、企業に取っては大きな利点となるのです。

1-3-2.効率良く処理ができる

また、活性汚泥法では、大量の微生物を培養(ばいよう)できるため効率良く汚水処理を進めることができるでしょう。微生物は、適切に酸素を与えることで汚水の中の有機物をどんどん分解します。原理はごく簡単であるにもかかわらず、効率良く汚水処理ができることも利点と言えるでしょう。

1-3-3.環境にやさしい

活性汚泥法は、微生物をたっぷり含んだ活性汚泥を活用します。自然の力できれいな水に転換する点からも、環境にやさしい処理方法と言えるでしょうね。化学薬品で分解を行わないことは、エコの思想にも合っていると言えます。

1-4.活性汚泥法の問題点

活性汚泥法は、汚水の処理に有効な方法ですが、問題点もあります。

1-4-1.適正な管理が必要になる

たとえば、活性汚泥法を適正に管理するためには正しい知識を持った管理者が必要になる点があるでしょう。さらに、利用した後の廃棄汚泥の処理もしなくてはなりません。活性汚泥法の知識については、公害防止管理者が学ぶべき内容であることを知っておいてください。活性汚泥法を導入するためには、公害防止管理者の資格取得者を活用することが近道となるでしょうね。

1-4-2.余剰汚泥の問題が残る

活性汚泥法の問題点としては、処理能力を超えたときに分解することができなかったものがそのまま残ることがあるでしょう。また、処理の段階で増加し過ぎた微生物自体が余分な汚泥として残る問題もあります。汚泥を適切に処理するためには、処理する量に応じた施設の用意が必要でしょう。同時に汚水が大量に発生しないための取り組みも検討してください。

活性汚泥とは汚水を浄化する方法の1つなんですね。
はい。全国で実施されています。

2.活性汚泥法の原理は?

活性汚泥法の原理について、理解を深めることも大切です。ここでは、活性汚泥法の原理について詳しく解説しましょう。

2-1.汚水に活性汚泥と酸素を混ぜる

最初に、汚水に活性汚泥と酸素を混ぜましょう。酸素を混ぜる理由は、活性汚泥に住んでいる微生物に与えるためですね。すると、活性汚泥が含んでいる微生物の活動が盛んになることを確認できるでしょう。

2-2.微生物が汚水を分解

微生物の活動が盛んになると、汚水が含んでいる有機物を分解し始めるでしょう。活性汚泥に含まれている微生物は、汚水の中の有機物を食べて生きているからです。酸素を与える限り、微生物は有機物を食べながらどんどん増加を繰り返すことでしょう。有機物が分解することで、同時に独特の臭いも少なくなりますよ。

2-3.微生物が増加して群れを作る

増加した微生物は、微生物同士が集まって群れを作るようになります。この群れを、群衆態(ぐんしゅうたい)と呼ぶことも、覚えておきましょう。なお、微生物が群衆態を作ると、質量を増して底に沈みやすくなります。

2-4.酸素の供給を止めると微生物が沈む

微生物が群衆態を形成するほどになった後、酸素の供給を中止します。酸素の供給を中止する理由は、微生物の活動を弱くする目的。酸素の供給を中止した後は、微生物の活動が弱くなって、沈殿(ちんでん)していくことでしょう。

2-5.汚水がきれいな状態になる

有機物を食べて増加した微生物が沈殿した後に残った水は、当初と比べてきれいな水になっているでしょう。最後に、きれいになった水だけを排出することと底に沈殿した廃棄物を処理して完了です。

微生物が汚水の汚れを分解するんですね。
はい。そのため、環境にも優しいんです。

3.活性汚泥法の種類には何がある?

では、活性汚泥法の種類には何があるかについて学ぶことにしましょう。どんな種類があるかを学ぶことは、大変有意義ですよ。

3-1.連続式活性汚泥法

汚水を連続して曝気(ばっき)層に投入する方法を、連続式活性汚泥法と呼びます。連続式活性汚泥法では、曝気を止めることなく連続して汚水を処理できることが大きな特徴でありメリットと言えるでしょう。ただし、初期の設備投資は、回分(かいぶん)式活性汚泥法よりも多額になることも特徴です。

3-2.回分(かいぶん)式活性汚泥法

定期的に汚水を排出しながら、1つの層内にて曝気(ばっき)・沈殿(ちんでん)排出・流入を繰り返す方法を、回分(かいぶん)式活性汚泥法と呼びます。回分式活性汚泥法では、4つのサイクルを繰り返して行うことで汚水を浄水に転換するシステムであると覚えておきましょう。

また、回分式活性汚泥法では、有機物と同時にリンや窒素の除去も可能であることもメリットとなります。

活性汚泥法には2種類あるんですね。
はい。施設などによって使い分けられています。

まとめ

活性汚泥法について、詳しく解説をしてきましたが理解は深まったでしょうか。おさらいのために、今までのポイントをまとめておきます。

  • 活性汚泥法とは何かを学ぶ
  • 活性汚泥法の原理を理解する
  • 活性汚泥法の種類を学ぶ

ぜひ、繰り返し読んで知識を自分のものにしてくださいね。

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