1級建築施工管理技士試験に独学で合格したい! 勉強方法のコツを解説

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「1級建築施工管理技士の資格取得を目指しているが、やはり独学は厳しいだろうか?」と悩んでいる人は多いことでしょう。1級建築施工管理技士の取得を目指す方の大部分が、仕事をしながら受験勉強をします。そのため、予備校などで講座が開設されていても、参加できないケースも珍しくありません。

今回は、1級建築施工管理技士の試験を独学で合格するコツや参考書の選び方を紹介します。

  1. 1級建築施工管理技士を取得するメリットや難易度
  2. 1級建築施工管理技士の試験を独学で合格する方法
  3. 1級建築施工管理技士の試験概要
  4. 1級建築施工管理技士に関するよくある質問

この記事を読めば、勉強計画の立て方なども分かるでしょう。1級建築施工管理技士の資格取得を目指している人は、ぜひ読んでみてくださいね。


1.1級建築施工管理技士を取得するメリットや難易度

はじめに、1級建築施工管理技士を取得するメリットや合格率・難易度などを紹介します。

1-1.取得すれば出世や昇給に有利となる

1級建築施工管理技士は、建設工事に関わるすべての工事において施工計画を立て、現場で施工管理や安全管理を行うことができる国家資格です。大規模な建設現場ほど重要な役割を担うことが多いでしょう。また、1級建築施工管理技士を取得していれば、主任技術者だけでなく、監理技術者の選任を受けることもできます。取得すれば、昇給や出世の道が開けるでしょう。もちろん、転職の際の武器にもなります。

1-2.取得すれば定年を超えて働きやすくなる

前述したように、1級建築施工管理技士の資格を取得すれば主任技術者や監理技術者の選任を受けることができ、監督者として工事に関わる技術者を束ねる仕事ができます。そのような仕事は、経験も重要視されることが多いでしょう。そのため、定年を超えても経験と資格を活用して働く人がたくさんいます。

1-3.1級建築施工管理技士の合格率は高め

1級建築施工管理技士の合格率は、35~40%台を推移しています。平成29年度の試験からは法改正があったため、学科が39.7%、実地が33.5%とやや下がりました。また、平成30年度の学科試験は、33.6%とさらに下がっています。なお、1級建築施工管理技士の難易度は「普通」です。これは、予備校などに通って特別な受験テクニックを身につけなくても合格できるレベルとなります。

1級建築施工管理技士を取得するメリットはたくさんありますね。
はい。ですから、受験資格を満たしている人は、ぜひチャレンジしてみましょう。

2.1級建築施工管理技士の試験を独学で合格する方法

この項では、1級建築施工管理技士の試験を独学で合格する方法や参考書の選び方などを解説します。

2-1.1級建築施工管理技士の試験は学科試験と実地試験

1級建築施工管理技士の試験は、学科試験と実地試験があります。学科試験は建築学等・施工管理法・法規の学科試験です。マークシート方式で、問題数は必須問題と選択問題が合計80問あり、そのうち60問を解答します。60%以上(36問)の得点で合格です。学科試験に合格できないと、実地試験は受けられません。学科試験に合格して実地試験が不合格だった場合、1年に限り学科試験が免除されます。

一方、実地試験はすべてが記述式です。自分の経験を元にテーマに沿った作文をする経験記述と、穴埋め問題・計算問題等があります。特に、経験記述は配点が全体の25%と高く、合否を左右する問題です。

2-2.学科試験は過去問をくり返し解くことで独学合格が可能

学科試験は、暗記が勉強の中心です。また、過去問題と同じような問題が出ることも珍しくありません。ですから、参考書を読んで知識を身につけ、過去問をくり返し解くことで合格に必要な力を身につけることができるでしょう。過去問をくり返し解く回数が多いほど、合格できる可能性も高まります。

2-3.実地試験は事前に経験記述を作製しておく

前述したように実地試験は、自分が施工した工事の経験に基づいて作文を書く問題です。出題傾向は毎年ほぼ同じなので、事前に作文を書いて暗記しておきましょう。参考書を読んで例題を複数解けば、書き方も分かります。可能ならば、上司などに読んでもらって添削してもらうといいですね。通信教材を利用しても、添削サービスが受けられます。そのほかの問題は、学科試験と同じように過去問題をくり返し解けば実力が身につくでしょう。

2-4.学科試験の勉強は3か月前から始める

学科試験の勉強は、試験の3か月前から始めると余裕をもって勉強できます。試験は毎年6月に実施されるので、3月から始めましょう。週末にまとめて勉強するより、1日30分でも毎日勉強したほうが記憶に残りやすくなります。3か月前から勉強を始めた場合は、参考書を最初から読み、読んだ箇所の過去問題を解いてみましょう。不正解の箇所は、解説も熟読しておきます。1通り過去問題を解き終わったら、今度は間違えた箇所を中心に再度解いてみてください。数年分の過去問題をスラスラ解けるようなったら、合格できる可能性は高いでしょう。

2-5.学科試験の勉強におすすめのテキスト

学科試験の勉強におすすめのテキストは以下のようなものがあります。

2-5-1.詳解 1級建築施工管理技術検定過去5年問題集

成美堂刊行の問題集兼参考書です。毎年新版が出るので最新のものを購入しましょう。これ1冊で合格できると評判です。

詳解 1級建築施工管理技術検定過去5年問題集

2-5-2.1級建築施工管理技士 学科項目別ポイント問題

建築資料研究社から刊行されている問題集で、過去問を問題の種類別に数年分まとめ直して、解説と共に掲載しています。自分の弱点が分かりやすく、くり返し勉強しやすいので人気です。

1級建築施工管理技士 学科項目別ポイント問題

2-6.実地試験の勉強は学科試験の合格が分かったらすぐに始める

実地試験の勉強は、学科試験の合格が分かったらすぐに始めましょう。まずは、経験記述の作文を完成させることが大切です。作文が苦手な人や、参考書を読むだけではうまくできないと思った人は、実地試験だけ通信教材を使うのもいいでしょう。

2-7.実地試験のおすすめテキスト

実地試験の勉強におすすめのテキストは、以下のようなものです。

2-7-1.1級建築施工管理技士“実地試験”実践問題と記述例集

彰国社刊行のテキストで、過去問だけでなく演習問題も充実しています。ポイント解説も分かりやすく、人気です。

1級建築施工管理技士“実地試験”実践問題と記述例集

2-7-2.1級建築施工管理技術検定実地試験問題解説集

 地域開発研究所刊行のテキストで、経験記述対策ポイントが詳しく記載されています。2-7-1でご紹介したテキストと併せて使ってもいいでしょう。

1級建築施工管理技術検定実地試験問題解説集

繰り返し問題を解いて勉強することが大切なんですね。
はい。それに加えて、経験記述は添削してもらうことも重要です。

3.1級建築施工管理技士の試験概要

この項では、1級建築施工管理技士の試験日程や受験資格について解説します。

3-1.1級建築施工管理技士試験を受けるには、実務経験が必要

1級建築施工管理技士試験は、一定の実務経験がないと受験できません。実務経験の期間は学歴によって異なるので、まずは試験を主催している、建築業振興基金のサイトを確認してください。

3-2.学科試験は毎年6月に行われる

前述したように1級建築施工管理技士試験は、毎年6月に学科試験、10月に実地試験が行われます。詳しい日程は建築業振興基金のサイトを確認してください。願書の書き方も記載されており、願書も通販可能です。試験の申し込むには、願書を購入して建築業振興基金へ郵送してください。受験料は学科・実地共に9,400円です。学科試験免除の人だけが電子申請ができます。

3-3.試験会場は全国の主要都市

1級建築施工管理技士の試験は東京・大阪・名古屋・北海道・仙台など、全国の主要都市で行われます。試験会場が遠方の人は、宿泊準備をしておきましょう。

試験は年に1度しかないんですね。
はい。しかし、学科と実地を2年かけて受験することもできます。

4.1級建築施工管理技士に関するよくある質問

この項では、1級建築施工管理技士に関するよくある質問を紹介します。

Q.1級建築施工管理技士は1か月の独学では合格は不可能ですか?
A.不可能ではありませんが、1日20問以上過去問を解くことが大切になります。1日1時間以上の勉強が必要なので、時間のやりくりが大切です。

Q.仕事が忙しく、勉強時間が取れません。
A.昼休みや通勤時間も勉強に使いましょう。

Q.作文は、参考書の例題を覚えてはダメですか?
A.はい。必ず自分の工事経験に基づいた解答をしましょう。

Q.参考書は何冊も買ったほうがいいですか?
A.1級建築施工管理技士は問題集と参考書がセットになったものが多いのですが、1冊を何度もやりこんだほうがよいでしょう。

Q.実地試験は誤字脱字もチェックされますか?
A.はい。ですから、勉強する際、問題は必ず紙に書いて解く習慣をつけましょう。

まとめ

今回は1級建築施工管理技士の試験を独学で合格する方法を紹介しました。1級建築施工管理技士の試験は独学でも合格可能です。まずは学科試験合格を目指し、過去問題をくり返し解いてみましょう。来年の試験にはまだ十分間に合います。

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